化石燃料や再生可能エネルギーなどのエネルギー資源から、火力発電、燃料電池、光起電力電池などによるエネルギー変換、そして排ガス処理(後処理)に至るまで、全体を通して環境調和型社会に向けた枠組みや、それを達成するためのデバイス技術についての講義ならびにそれらに対するディスカッションを通して理解を深める。
容易に制御できる身近な快適環境から、化石燃料の大量消費により左右される地球規模の環境といった幅広いスケールにおける熱科学(あるいは熱工学)を通して、科学的な思考力を涵養することを授業の目的とする。
第1回:エネルギー資源とその開発
第2回:地球温暖化の要因と化石燃料
第3回:シェールガス・シェールオイルの開拓
第4回:大気の環境問題とモデリング
第5回:地球温暖化の問題
第6回:再生可能エネルギーの開発
第7回:住環境における熱科学
第8回:化石燃料火力によるエネルギー変換
第9回:燃料電池の構造と発電機構
第10回:身の回りのエネルギー消費
第11回:エネルギーの将来展望(再生可能エネルギーから核融合まで)
第12回:熱起電力および光起電力発電
第13回:太陽熱エネルギーおよび未利用エネルギー変換
第14回: エネルギーの供給と消費の最適制御
第15回:排ガス処理と環境保全(持続可能社会に関する討論会)
定期試験
テキストや参考資料を随時配布する。
JSMEテキストシリーズ「熱力学」「伝熱工学」「流体力学」など。
教員の免許状取得のための選択科目、単位数:2単位
講義における質問や問いかけに対する回答の的確さ、中間レポートにおける熱力学的な演習問題、さらに化学反応を含む燃焼計算に関する期末試験により評価する。