I 機械で生じる振動の基本的な性質と解析手法・解決法を学ぶ。
II 1自由度振動系の自由振動と強制振動,調和励振応答特性と機械の設計法,任意励振力に対する応答。
静止や運動を目的とする構造物や機械が宿命的にもつ振動現象の特徴を、主として1 自由度振動モデルによって理解する。最も基本的な調和励振力に対する機械系の応答と共に、任意の周期的励振力や衝撃力に対する応答の求め方を学ぶ。また機械系の振動特性を理解し、振動のない機械を設計するため基本的な方法を学ぶ。さらに多自由度機械系への足がかりとして2 自由度振動系の解析手法についても触れる。
1. 身近な振動系,1 自由度振動系
2. 1 自由度不減衰振動系の運動方程式と自由振動
3. 等価バネ剛性の計算(並進振動系)
4. 等価バネ剛性の計算(ねじり振動系),固有振動数
5. エネルギー法およびレーリー法による固有振動数の計算
6. 1 自由度減衰振動系の運動方程式と自由振動
7. 1 自由度振動系の調和励振応答(力励振)
8. 複素調和関数法による周波数応答関数の導出
9. 1 自由度振動系の調和励振応答(変位励振)
10. 動剛性
11. 振動特性の表現と機械の設計法
12. 有限時間に作用する任意外力に対する振動系の応答
13. フーリエ変換またはラプラス変換を用いた任意外力に対する応答計算
14. 単位インパルス応答を用いた任意外力に対する応答計算
教科書
「基礎から学ぶ 機械力学」山浦弘著、数理工学社
参考書
「メカトロニクス時代の機械力学」小野京右著、培風館
Mechanical Vibrations,Den Hrtog 著,Dover
「工業力学第一」,「工業力学第二」,「微分積分学第一」,「微分積分学第二」、「線形代数学第一」を履修しておくこと。また,並行して開講される「工学数理解析第一」を履修すること.
講義の最初の演習、宿題レポートおよび期末試験により行う。
振動は、電気、物理分野の現象をも理解できる基礎学問である。制御工学の基礎ともなるので、しっかりと理解して欲しい。
【オフィスアワー】
随時。メールにて予約のこと。yamaura@mech.titech.ac.jp