機械運動システム学   Kinematics of Machinery

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担当教員
武田 行生 
使用教室
木3-4(石3-107)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
6413
シラバス更新日
2009年5月21日
講義資料更新日
2009年3月30日
学期
前期  /  推奨学期:3

講義概要

I 機械の運動および静的な力の観点に基づく基本的設計を行うために,その骨組みが満足すべき数および量の条件,ならびに,これらの具体的な適用手法を学ぶ。
II 機械設計の流れ,機械のモデル化,機構,節と対偶,運動および機構の自由度,数の総合,剛体の変位・速度・力の表現方法,機構の変位・速度および静的な力の解析手法,機構の運動学パラメータと運動特性,平面閉ループリンク機構,カム機構,歯車機構,摩擦伝動機構,ロボット機構。

講義の目的

ロボットなどの各種の機械は、回転や直進などの単純な運動を取り入れて、これを変換・伝達して時間的にも空間的にも実に複雑な運動を精密に行っている。本科目では,それらの運動システムの仕組み(機構)と運動の性質を調べるための解析法を学ぶとともに基本的な機構の特性を知る。そして、機械運動システムを設計するための基本的な概念と方法を学ぶ。

講義計画

1. 序論
講義内容の説明,機械と機構,機械設計における役割,節と対偶,機構定数
2. 機構の自由度
機構の自由度,対偶の自由度,機構の自由度の式,機構の自由度の解析
3. 平面機構の運動学
剛体の平面運動(変位,速度,加速度)の表現,瞬間中心,直接接触による運動伝達特性,すべり速度,転
がり接触条件,3 中心の定理
4. 平面リンク機構の運動解析
リンク機構の種類と特徴,1 自由度および多自由度機構(ロボット機構)の運動解析(変位・速度・加速度
の解析),運動解析例
5. 平面カム機構
カム機構の種類と特徴,カム機構の運動解析,カムの運動曲線,カム形状の設計
6. 摩擦伝動機構
転がり輪郭曲線,摩擦伝動機構(無段変速機構を含む)の速度解析,巻きかけ伝動
7. 歯車機構
歯車の種類,歯形の条件,サイクロイド歯車,インボリュート歯車,歯形の創成,転位歯車,歯車列の速度解析
8. 平面機構の力解析
機構内の力およびモーメントの釣り合い,仮想仕事の原理,ダランベールの原理

教科書・参考書等

JSMEテキストシリーズ「機構学」(日本機械学会)を使用する.

関連科目・履修の条件等

機械設計科目のうち,基礎的な科目として位置づけられる.また,履修の条件は無い.

成績評価

演期末試験の結果を主とし,演習への取り組みを考慮して総合して評価する。

担当教員の一言

機械の設計の成否はその機構の設計にかかっていると言っても過言ではない.本講義では,その基本的事項を扱ったものであるので,しっかり習得して欲しい.

その他

【オフィスアワー】
時間調整をするので,遠慮なくメールで連絡ください(takeda@mech.titech.ac.jp).

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