I スポーツにおける用具等のハードウェアが,人間の形態・機能・耐性・感性等の特性を如何に考慮して設計制作されているかについて具体例を挙げながら解説し,人間工学と機械工学の接点を明らかにする。
II スポーツと研究,用具と材料工学,用具と流体工学,用具とインパクト,シューズの工学,テニスの工学,スキーの工学,ゴルフの工学,ヘルメットの工学,用具と感性,スポーツの計測
現代のスポーツでは、個々の種目専用のウェアをまとい、専用の用具を手にし、専用の施設においてプレーをするというスタイルが定着してきている。すなわち用具・施設・設備などスポーツのハードウェアがパフォーマンスを支えているといってよい。そこで本講義では、スポーツのハードウェアがどのように設計・製作されているかを紹介し、プレーヤはいかに合理的な動作をし用具を使いこなしているかを分析するとともに、ハードウェアの特性に人間の特性がどのように生かされているかについて解説する。そして、競技力あるいは安全性を向上させるだけでなく、人間と親和感の高いハードウェア作りはどのようあるべきかについて考える。
なお,この講義の内容は大学院(情報環境学専攻)の「生体情報特論」に接続している。
1. スポーツ産業と工学研究
2. 用具を構成する材料
3. パフォーマンスを支配する重力と空気
4. インパクトのメカニズム
5. スポーツ工学における計測
6. サーフェイスの工学
7. シューズの工学
8. テニスの工学
9. ゴルフの工学
10. スキーの工学
11. ヘルメットの工学
12. スポーツ用具の評価
担当教員が配布するテキスト(A4 版製本・154 頁)に基づいて講義を行う。
「バイオメカニズム」(5 学期/伊能)を履修しておくことが望ましい。
授業では毎回講義レポートを提出させ,採点した後に返却する。
出席(約60%)と期末レポート(約40%)により評価する。
これからの機械工学の技術者・研究者として、生体関連分野の勉強を少しでもして欲しい。