化学技術者の倫理   Chemical Engineering Ethics

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担当教員
鈴木 正昭  橋本 義平 
使用教室
金1-2(S512)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
6163
シラバス更新日
2009年8月4日
講義資料更新日
2009年8月4日
学期
前期  /  推奨学期:5

講義概要

科学技術が安全に利用される上で重要となる「技術者倫理」を中心に「化学・環境と技術者」,「法と科学技術」などについて,その基礎と事例を系統立てて講義し,化学技術者の素養としての倫理を身につける。

講義の目的

技術者を取り巻く環境は大きく変化している。技術者は単なる技術進歩の推進者であるのみならず,その行動や成果が環境,人類,社会に及ぼす影響についても強い責任を持つ自律的な行動者である。
 しかしながら,最近では,新幹線のトンネル事故,東海村の原子力事故,H2 ロケットの失敗など技術の信頼性を失わせるような事例が多く発生している。技術者は,一方,化学技術がもたらす危害の抑止をも職務とするものであり,そのための法的責任と専門職としての責 任(モラル責任)を負っている。技術者が,地域から地球規模に及ぶ環境問題に関与するとき,そのモラル責任のあり方は重要である。
 このような技術の信頼性を回復するために,技術者が変革に立ち向かう考え 方の基礎的な事項として「環境および倫理」を取り上げて,その世界的な動向,技術者の役割,実際の業務にあたっての適用などについて討論する。

講義計画

1.持続可能な発展の制御の仕組み
2.環境マネジメントシステム(ISO14001)
3.環境問題と技術者,技術者相互承認の動向
4.技術者の説明責任
5.法的責任とモラル責任
6.個人と組織
7.温度・伝熱測定

※注:項目1,2,3は高城講師が,項目4,5,6は杉本講師が担当する。

教科書・参考書等

各項目ごとに要約を作成し配布する。また,OHPを併用する。

参考書等
参考書:環境庁編「環境白書」大蔵省印刷局
    日本技術士会訳編「科学技術者の倫理」丸善

成績評価

期末に小論文の提出を求め,評価する。

担当教員の一言

21世紀においても科学技術が貢献し続けるためには,技術者は,社会における役割を明確に認識する必要がある。環境,倫理の観点からその役割について議論したい。

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