高分子計算化学   Computational Chemistry in Polymer Science

文字サイズ 

担当教員
古屋 秀峰  安藤 慎治 
使用教室
木2-2  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
6211
シラバス更新日
2007年7月29日
講義資料更新日
2007年7月29日
アクセス指標
学期
後期  /  推奨学期:-

講義概要

高分子科学の分野で用いられている計算化学的手法(量子化学計算、分子力学計算、分子動力学計算)の基礎理論,数値計算を行うために導入する近似の方法と概念,および実際の計算方法について説明し、そこから得られる知見を低分子化合物からモデル高分子にわたって概説する

【講義の目的】
 高分子科学の分野で用いられている計算化学的手法(量子科学計算、分子力学計算、分子動力学計算)を概説し、そこから得られる知見のついて述べる。

【講義計画】
高分子科学における計算化学(総論)
分子軌道法とは何か
分子軌道法で計算できる分子の基本的性質
高近似の分子軌道法
分子の物理的性質とスペクトル
有機反応の分子軌道法
分子設計と分子軌道法
分子力学法の基礎的な理論
分子力学計算の実際
分子動力学法の基礎的な理論
分子動力学計算の実際(1)
分子動力学計算の実際(2)
分子動力学計算の実際(3)

【教科書・参考書等】
  前半「分子軌道法」廣田穣著(裳華房)

【成績評価】
  講義中の課題及び試験による。

【関連科目・履修の条件等】

【担当教官からの一言】
  パーソナルコンピュータの演算速度が向上するにつれて、計算化学が急速に身近なものになってきている。しかし理論と方法に関する基礎的な知識を身につけた上で計算を行わないと、結果が容易に得られるだけに誤った解釈につながりかねない。この講義では、計算を始めるために必要な理論と知識を示す。

講義の目的

高分子科学の分野で用いられている計算化学的手法(量子化学計算、分子力学計算、分子動力学計算)の基礎理論,数値計算を行うために導入する近似の方法と概念,および実際の計算方法について説明し、そこから得られる知見を低分子化合物からモデル高分子にわたって概説する。

講義計画

1. 計算化学とは何か.量子化学の基礎(復習)
2. 分子軌道法とは何か.HMO法の理論と実際
3. 分子軌道法で計算できる分子の基本的性質
4. 高い近似の分子軌道法
5. 分子の物理的性質とスペクトル
6. 分子軌道法計算の実際と最先端
7. 有機反応の分子軌道論
8. 分子設計と分子軌道法(まとめ)
9. 分子力学法の基礎的な理論
10. 分子力学計算の実際
11. 分子動力学法の基礎的な理論
12. 分子動力学計算の実際1
13. 分子動力学計算の実際2
14. 分子動力学計算の実際3
期末試験

教科書・参考書等

前半:廣田 穣 著「分子軌道法」裳華房(前半)

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

講義中の課題及び試験による。

担当教員の一言

計算化学を用いた高分子のデザインや動的特性の予測は、新規の機能性高分子を開発するためのキーテクノロジーとなっている。また、コンピュータの演算速度が向上するにつれて、計算化学が急速に身近なものになってきている。しかし理論と方法に関する基礎的な知識を身につけた上で計算を行わないと、結果が容易に得られるだけに誤った解釈につながりかねない。この講義では、実際にコンピュータを用いて計算を始める前に必要な最低限の理論的な知識と計算により得られる分子の特性の理論的な基礎と解釈について述べる。来年、物性系の研究室への所属を希望する学生には特に受講を薦めたい。

このページのトップへ