生体高分子   Physical Chemistry of Biopolymers

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担当教員
佐藤 満 
使用教室
金5-8  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
6209
シラバス更新日
2007年4月24日
講義資料更新日
2007年4月24日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:-

講義概要

I生体高分子の構造と機能を高分子科学を基礎に解説する。II蛋白質(酵素),核酸,多糖類について,特に溶液系での構造と物性,機能を講述する。

講義の目的

生体系では,多くの高分子種が,さまざまな場において存在し,生体機能・構造機能を示している。本講義ではこれら高分子種を紹介し,一次構造,二次構造及び高次構造の特徴と機能特性との相関を論じるとともに,水系における基本的相互作用について解説する。また,基本的な構造解析手法から最先端のDNA,タンパク質の化学合成まで実例を元に解説する。

講義計画

1.  生体高分子の環境としての水
(1) 水の構造と性質 
(2) 親水性水和と疎水性水和
2.  生体高分子に関わる相互作用
(1) van der Waals相互作用,静電相互作用
(2) 水素結合,疎水性相互作用
3.  溶液系での生体高分子
(1) 荷電ポリペプチドとDNAのヘリックスコイル転移
(2) 多糖類の種類と構造・機能・ゲル化
(3) 脂質と生体膜
4. 酵素反応機構
(1) Michaelis-Menten機構とLineweaver-Burkプロット
(2) 反応機構の種類と実例
5. 生体高分子の構造(蛋白質)
(1) αヘリックス、βシ-ト、ランダム構造
(2) 蛋白質の構造とその解析
6. 生体高分子の構造(DNA, RNA)
(1) DNAの二重らせん構造
(2) RNAの構造
7. 生体高分子の生合成
(1) DNA、mRNA、蛋白質(セントラルドグマ)
(2) 遺伝子操作による人工蛋白質の作製
8. 生体高分子の化学合成
(1) ペプチド化学合成
(2) DNA化学合成

教科書・参考書等

参考資料を,授業中に配布する。

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

佐藤担当分:毎回の小テスト(15%)と期末試験(35%)
宍戸担当分:出席点(5%)と期末試験(45%)

担当教員の一言

本講義では,生体高分子の構造と特性を「高分子科学」の視点に立って解説するものであり,積極的に学習していただきたい。

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