原子力産業において中心となるのは、もちろんエネルギーを取り出す原子炉です。しかしながら、原子炉の運転にお必要な核燃料の調整を中心とするアップストリーム、原子炉で使用した核燃料の処理や排出される廃棄物を処理するダウンストリームにおいて、化学工学は重要な役割を果たします。この分野を特に原子力化学工学と言います。
講義においては、アップストリームにおけるウランの同位体分離プロセス、ダウンストリームにおける再処理プロセスと廃棄物処理プロセスを主に取り上げ、それらの技術と課題について概説するとともに、核燃料を扱う際の大きな問題となる臨界安全についても言及する。
原子力化学工学の特徴を概説し、化学工学専攻の学生が学んだ一般の化学工学の技術、考え方を原子力化学工学においても適切に応用できるようにすることが目的である。
第1回:総論
第2回:日本の核燃料サイクルの実際(1)
第3回:日本の核燃料サイクルの実際(2)
第4回:核燃料とウラン濃縮
第5回:再処理(PUREXプロセス)
第6回:臨界安全と放射線管理
第7回:放射性廃棄物の処理・処分
特になし。
講義資料は、OCWiにアップする。
特になし。
講義中のクイズ、レポート、試験によって評価する。
昨今話題となっている原子力をきちんと理解し、今後の判断の元にしてほしい。
masaaki@chemeng.titech.ac.jp
内線2112
特になし