I 化学工学が対象とする種々の移動現象に対して,その取扱い方を具体例に基づいて修得させることを目的とする。
II 固体中の熱および物質移動,層流および乱流中の熱および物質移動,複合移動過程。なお,移動論第一,化工情報処理第一と併せて履修することが望ましい。
化学装置内で起こる移動現象のうち,主として熱と物質の移動についてその取扱方を具体例に基づいて習得させる。
・フーリエの法則と熱伝導度
・固体および流体内の伝熱(伝導および対流伝熱)
エネルギー収支式、境界条件,温度分布,伝熱速度
・エネルギー方程式
・複雑な熱移動の問題
非定常伝熱、乱流熱伝達
・フィックの法則と拡散係数,拡散流束と物質移動流束
・層流中の物質移動
物質収支式、境界条件、濃度分布,物質移動速度
・拡散方程式およびアナロジー理論
・複雑な物質移動の問題
非定常物質移動,乱流物質移動,相変化をともなう物質移動,物質移動係数
教官が配布する資料を使用する。
参考書等
“Transport Phenomena”, 2nd ed., Bird, R. B., W. E. Stewart and E. N. Lightfoot,
John Wiley & Sons (2002)
移動論第一と併せて履修すること。
期末試験の結果と平常点により総合的に評価する。
化学工学の方法論の基礎となるものですので,しっかりと身につけて欲しい。