I 無機化学(工)第一~第三で学習した内容をもとに,無機化学のトピックスについて学ぶ。
II テキスト「シュライバー・アトキンス無機化学(下)」第4版,東京化学同人(2008)第21章-第25章。具体的には有機金属化合物,触媒,固体化学,ナノ材料など。
本講義ではまず,無機化学第三(工)に引き続いてd―ブロック金属の有機金属化合物の結合と性質を学習します.その後f―ブロック金属の化学について学びます.これらの知識をもとに,d―ブロック金属の有機金属化合物が重要な役割を果たしている均一系触媒,および不均一系触媒の作用機構の理解を目指します.また,固体化学,ナノ材料など,現代無機化学の基礎とトピックスについて学習します.
第 1回 10月 1日. 有機金属化合物概論
第 2回 10月 8日. 様々なd―ブロック有機金属化合物(1)
第 3回 10月15日. 様々なd―ブロック有機金属化合物(2)
第 4回 10月29日. 金属―金属結合・金属クラスター
第 5回 11月 5日. 有機金属化合物の反応(1)
第 6回 11月12日. 有機金属化合物の反応(2)
第 7回 11月19日. f―ブロック金属
第 8回 11月26日. 均一系触媒(1)
第 9回 12月 3日. 均一系触媒(2)
第10回 12月10日. 不均一系触媒
第11回 12月17日. 固体化学(1)
第12回 1月 7日. 固体化学(2)
第13回 1月21日. ナノ材料
第14回 1月28日. ナノテクノロジー
田中,平尾,北川訳「シュライバー・アトキンス無機化学(下)」第4版,東京化学同人(2008)ISBN978-4-8079-0668-0.第21章~第25章の内容を講義します.
受講者は無機化学第三(工)を履修し,その内容を理解していることを前提として講義を行います.本講義内容の一部は,触媒プロセス化学(6学期)の講義内容と関連性があります.また,大学院では有機遷移金属錯体化学(前期),分子触媒化学特論(前期),生物無機化学特論(後期)などの講義を通して最近のトピックスについても学べます.
成績評価は期末試験により行います.
無機化学第一から第三まで学んだ基礎知識を,4年生から始まる卒業研究におけるバックボーンとして実践的に活用することで,その有用性を感じることになります.本講義がその橋渡しとなることを望んでいます.
大岡山南1号館605号室.内線2145,e-mail: aohtomo[at]apc.titech.ac.jp