I 化学プロセスにおける物質系の平衡に関する基本的諸性質を定量的に取り扱い,さらに熱力学の法則を実際のプロセスの諸問題に応用する方法を学習するものである。
II 理想系および非理想系における相平衡の基礎,状態図,反応平衡,反応系の熱力学について講義と演習を行う。
溶液の熱力学,相平衡および反応平衡の基礎を学ぶ.これら平衡に関する熱力学の理解,平衡関係の計算法などを履修させる.
1.【授業概要説明,混合の熱力学】〔5.〕部分モル量,化学ポテンシャル,活量係数,過剰関数,混合の熱力学.
2.【溶液の気液平衡①】〔5,6.〕理想溶液-理想気体の平衡,Raoultの法則,非理想系,p-x線図.
3.【溶液の気液平衡②】〔5,6.〕理想溶液-理想気体・実在溶液-理想気体の平衡,気相線,液相線, p-z線図.
4.【溶液の気液平衡③】〔5,6.〕演習
5.【溶液の気液平衡④】〔5,6.〕理想溶液-理想気体・実在溶液-理想気体の平衡,T-z線図.
6.【前半部分試験】
7.【化学反応と平衡①】〔7.1-7.3〕熱力学関数と反応の進行度.
8.【化学反応と平衡②】〔7.1-7.4〕温度の影響.
9.【化学反応と平衡③】〔7.1-7.4〕不活性気体の影響.
10.【化学反応と平衡④】〔7.1-7.4〕多相系の化学熱力学.
11.【化学反応と平衡⑤】〔7.5-7.9〕平衡電気化学Ⅰ
12.【化学反応と平衡⑥】〔7.5-7.9〕平衡電気化学Ⅱ
13.【化学反応と平衡⑦】〔7.5-7.9〕平衡電気化学Ⅲ
アトキンス「物理化学」第8版上巻,および,授業中に配布する資料を使用.
参考書等
購入は義務ではないが,下記を挙げておく.
・マグロウヒル大学演習「化学熱力学」オーム社
・小島和夫:かいせつ化学熱力学 培風館
第1学期の化学第1(3類)および第2学期の化学第2(3類)を修得していることが望ましい.
中間試験,期末試験と授業中の演習の両方から総合的に判断する
第1学期の化学第1(3類)および第2学期の化学第2(3類)に続く内容の講義であり,化学工学量論とも深く関わっている講義である.また,演習を多用するため,計算機を必要とする.