有機材料工学実験第二   Experiments of Organic Materials Engineering II

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担当教員
各教員 
使用教室
月5-8  火5-6  
単位数
講義:0  演習:0  実験:3
講義コード
5808
シラバス更新日
2008年10月1日
講義資料更新日
2008年10月1日
学期
後期  /  推奨学期:-

講義概要

I 学生を数グループに分け有機材料工学の基礎的各分野における実験を行う。
II 1. 結晶性高分子の延伸と熱処理 2. 双極子モーメントと誘電分散 3. 糖の立体化学,クロマトグラフィー 
 4. 高分子の高次構造と光散乱 5. 有限要素法による材料物性シミュレーション

講義の目的

少人数グループの実習を基本として、有機材料学を学ぶ上で有効な基礎実験技術を学とともに、講義で習ったいくつかの概念のより深い理解を促す。

講義計画

1.ポリマの成形加工と成形物の機械的性質(担当:森川)
熱可塑性ポリマの成形・加工における重要な特性である溶融ポリマの粘性挙動を調べる。溶融紡糸により得られた繊維の機械的性質を調べる。繊維強化複合材料の変  形過程における繊維の破壊を、アコースティックエミッションにより検討する。
2.高分子の高次構造と光散乱(担当:久保山)
高分子結晶及び二相系高分子における高次構造形成過程の光散乱による追跡実験を行う事で、高分子の高次構造と散乱現象との関係について学ぶ。
3.双極子モーメント、誘電分散の測定(担当:荒岡)
誘電率の測定により、分子の双極子モーメントを求めるとともに、分子軌道法で分子構造や双極子モーメントの計算を行う。また誘電率の周波数分散を調べる。
4.光物性測定物性の基礎(担当:荒岡)
光学の基礎を習得することを目的として,まず偏光について学び,分光器を用いた偏光透過スペクトルの測定により,異方性物質の複屈折の測定を行う.更に光学的異方性を有する物質中の光の中の伝播中のについて理解し,その応用としてバンドパスフィルタを作製する.また,レーザー光を用いた物質の屈折率の測定方法についても学ぶ.
5.PETの延伸及び熱処理と物性(担当:赤坂)
PETフィルムの延伸と熱処理を行い,更に,これら作製した試料について引張試験,DSCの測定,広角X線写真撮影,密度測定などを行い,延伸と熱処理に伴う結晶性高分子の構造と物性の変化を調べる.
6.有機合成と高分子合成(担当:早川)
有機合成ではカルボニル基への求核反応を用いた実験を行い,合成実験における基本操作を実習する.高分子こについてはポリアミド,ポリウレタン,ポリスチレン,フェノール樹脂の合成,エポキシ樹脂の硬化,ポリ酢酸ビニルを用いた高分子反応を行う.
7.フーリエ変換とその応用(担当:梅本)
スリットによるレーザー光の回折強度分布,ポリマー中の超音波伝播速度,方形波正弦波,声の測定を行い,回折強度分布強度はフーリエ変換ふーを,伝播速度は自己相関関数を,各種の波はパワースペクトルを用いて解析し,これらの現象とフーリエ変換との関連について考える.

関連科目・履修の条件等

同じ学期に開講される有機材料工学コロキウムと併せて履修すること.

成績評価

出席,及びレポートによる.

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