複合材料の性質,用途,製造コスト等についての解説を,自転車フレーム用材料を主な例として行う.また,複合材料の力学物性を考えるためのモデルについて,テキストと問題を配布して説明と演習を行う.
材料の力学的性質を考えるうえで重要な概念である比強度と比剛性について具体的なモデルに基づいた理解を得るとともに,平均的ヤング率をはじめとする複合材料の力学物性について近似的な計算ができるようになること.
1 複合材料とは,どういう材料か?
(自転車のフレームに使われる種々の材料の比較)
(強くて軽い材料の指標,比強度と比剛性)
(比強度と比剛性に関する演習問題)
2 炭素繊維強化複合材料の現状と今後
(金属材料と比較しての用途と価格)
(今後の可能性)
3 複合材料の力学モデル
(複合材料の平均的ヤング率)
(等ひずみ条件(ロイス近似)と等応力条件(フォークト近似))
(複合材料の平均的ヤング率に関する演習問題)
4 強化相を含む材料の塑性変形
(硬く塑性変形しない分散粒子を含む金属材料)
(実験結果と計算結果の比較)
テキストと演習問題を配布する.
特になし.
試験の結果に加え,出席と演習問題への解答を成績評価の対象にする.