格子欠陥と転位   Lattice Defects and Dislocations

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担当教員
加藤 雅治 
使用教室
火3-4(南8-501)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5719
シラバス更新日
2008年7月7日
講義資料更新日
2008年7月7日
学期
前期  /  推奨学期:-

講義概要

結晶材料の力学的性質を支配するものは,結晶中に存在する格子欠陥(とくに転位)である。本講義では,練習問題を解きながら,様々な格子欠陥や転位論の基礎知識を学ぶ。さらに,応力-ひずみ曲線や各種の材料強化法(固溶強化,析出強化,分散強化,結晶粒微細化強化,複合強化など)を,転位論を用いて平易に,また,できるだけ系統的に理解する。

講義の目的

 ・金属結晶中の格子欠陥,とくに転位についての基礎知識を学ぶ.
 ・基礎知識を応用して,金属の力学的性質や強化機構を理解する.

講義計画

 第1回: はじめに,エネルギー,力と熱活性化過程
 第2回: 格子欠陥の種類と点欠陥
 第3回: 結晶のすべり変形
 第4回: 転位とすべり変形
 第5回: 弾性論入門
 第6回: 転位の作る弾性場と線張力
 第7回: 転位に働く力
 第8回: 結晶中の転位
 第9回: 双晶形成,交差すべり,上昇運動
 第10回: 転位の増殖と切り合い
 第11回: 純金属結晶の塑性変形
 第12回: 強化機構(前半)
 第13回: 強化機構(後半)
 第14回: 強度の温度・ひずみ速度依存性
 第15回: 期末試験

教科書・参考書等

講義では配布プリントを使用するが,担当教員の書いた教科書,参考書と
 して,下記を推薦する.購入は義務付けない.
 ・加藤 雅治:入門転位論,裳華房,1999.
 ・加藤 雅治,熊井 真次,尾中 晋:材料強度学,朝倉書店,1999.
 ・加藤 雅治,永田 和宏 編:解いてわかる材料工学 II,丸善,1997.

関連科目・履修の条件等

「応力とひずみの基礎」および「金属の変形」を履修しておくことが望ましい.

成績評価

出席点と授業中に課す練習問題を50%,期末試験の結果を50%として評価する.
 毎年,9割程度の学生が単位を取得している.

担当教員の一言

きちんと履修すれば,この分野の実力が十分につく講義のつもりです.
 講義途中で入退室することは,講義の妨げになるので,極力避けて下さい.

その他

【オフィスアワー】
 担当教員がすずかけ台勤務のため,講義時間以外のオフィスアワーを設けることは困難ですが,
 講義中や講義後の質問などには,いつでも対応します.

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