本講義では,現代社会の基盤を支えている電気システムについて,システム工学的な側面に重点を置き,その運用・制御技術について講義を行います。具体的な講義項目は,有効・無効電力の制御,個別機器の機能とモデリング,潮流計算・安定度解析・サージ解析など電力システムの解析技術などの考え方です。
【到達目標】 本講義では,電力システムの運用・制御技術の基礎を理解することを到達目標とします。また潮流計算などの電力システムの解析手法について理解することも標とします。
【テーマ】 本講義では,電力システムにおける有効・無効電力の制御技術,信頼度維持のための保護・制御技術,潮流計算・安定度解析・サージ解析など電力システムの解析技術の基礎を身につけます。
第1回 電力システムとその動向
第2回 負荷周波数制御
第3回 経済運用と需給バランス維持
第4回 潮流計算手法:定式化とニュートン・ラフソン法
第5回 潮流計算手法:感度解析手法
第6回 電圧・無効電力制御
第7回 電圧安定性
第8回 同期機とその制御系
第9回 同期安定度:定態・過渡安定度,等面積法
第10回 同期安定度:安定化制御
第11回 保護継電システム
第12回 事故波及と電力系統の信頼度
第13回 サージ解析(進行波)
第14回 しゃ断現象・開閉現象
第15回 直流送電,パワエレ応用技術
プリント使用(ダウンロードできるようにする)
教科書:長谷川淳:「電力系統工学」(電気学会)ーーただしこれに直接準拠しての講義は行わない
電気回路を履修していること
試験(期末,理解度確認試験)による。
電力システムとしう巨大システムを運用・制御するための技術について講義します。電力工学だけでなく,これまでに学んだ回路網解析,制御理論,電気機器,パワーエレクトロニクスなどさまざまな技術が応用される姿を見ることができるでしょう。
nanahara@ee.titech.ac.jp
内線:42819
平日9:00~17:00