I 電力工学Iで学んだ内容を基礎に,電力システムの視点から電力・エネルギーに関する考え方や解析手法を学ぶ。電力工学以外の分野でも重要な概念である雷・電磁誘導障害・進行波にも触れ,総合的技術の側面を述べる。
II エネルギー資源と電力,同期発電機の動作と制御,系統安定度,発電機の運動方程式,雷,誘導障害,瞬時電圧低下,高調波,電力供給信頼度,保護リレーシステム,電力システムの周波数と電圧の制御,火力発電所の経済負荷配分,分布定数線路と進行波,サージ現象。
「電力工学Ⅰ」では個々の電力用機器や電力回路を勉強したが,この講義では電力系統のシステムとしての考え方と解析手法を学ぶ。
それだけにとどまらず,たとえば雷・雑音障害・進行波のように電力工学以外の工学においても深い関連があることを理解し,電力工学の位置づけを学ぶ。
01. 電力システムと最近の話題,エネルギー・マネージメントシステム
02. 同期発電機の動作,同期発電機の電力と無効電力,一機無限大系統
03. 一機無限大系統の定態安定度,発電機の運転と安定度
04. 発電機の運動方程式,過渡領域安定度
05. 電力系統の異常電圧,雷
06. 誘導障害,電気回路と雑音,瞬時電圧低下,高調波
07. 中間試験
08. 電力供給信頼度,電力系統保護,保護リレーシステム
09. 電力回路の開閉,発電機の周波数特性
10. 電力システムの周波数と電圧の制御,電圧安定度
11. 火力発電所の経済負荷配分
12. サージ現象,分布定数線路と進行波,進行波の透過と反射
13. 雷現象と開閉サージ,線路の充電と放電
講義で使用するスライドを中心とした資料を配付する。
関連科目:電力工学Ⅰ,電力エネルギー変換工学,電気機器学,高電圧工学
演習と中間試験・期末試験による。
配点は,演習 20点,中間試験・期末試験 80点。
3年次までに学んだ電気電子工学の授業科目が,電力・エネルギーの視点からどのように扱えるかを理解してもらうことも,講義の大きな目的である。
【オフィスアワー】
随時対応するが,あらかじめ電子メール (ishii@ee.titech.ac.jp) で日時を予約すること。