フーリエ変換及びラプラス変換 b   Fourier Transform and Laplace Transform

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担当教員
水本 哲弥 
使用教室
木6-8(S632)  
単位数
講義:2  演習:1  実験:0
講義コード
7104
シラバス更新日
2009年5月1日
講義資料更新日
2010年4月5日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:3

講義概要

I 信号とシステムにおける時間領域と周波数領域の扱い方の基礎を理解する。線形時不変システムに関する解析手法であるフーリエ変換・ラプラス変換を理解して,その電気電子情報通信工学への応用の基礎を築く。
II 周期信号とフーリエ級数,非周期信号とフーリエ変換,フーリエ変換の性質,たたみ込み,離散フーリエ変換,ラプラス変換,ラプラス変換の性質,ラプラス変換を用いた微分方程式の解法。

講義の目的

電気回路の入力電圧を時間の関数で与えて出力電圧の時間関数を求めるとき,我々は回路および入出力電圧関数を時間領域で考えています。ところがこの問題を周波数領域という別の見方を用いて考えることができます。電気電子工学や情報通信工学で周波数領域での考え方は必須です。ここにあげた電気回路はシステムの一例,入力・出力電圧関数は信号の一例です。
本講義は,システムや信号を時間領域とともに周波数領域でも考えることができるようにすることを目的とします。このような考え方ができる条件や時間領域と周波数領域を行き来する数学的手段としてのフーリエ変換及びラプラス変換について理解し応用できるようにすることを目的とします。

講義計画

01. 周期関数とフーリエ級数
02. 複素フーリエ級数
03. 線形回路の周期波形応答
04. 非周期関数とフーリエ変換
05. フーリエ変換の存在と性質(デルタ関数・畳み込み関数とフーリエ変換)
06. 時間領域表示と周波数領域表示(時間波形と周波数スペクトルとの双対性,パーセバルの等式)
07. 中間試験
08. 線形回路の時間応答と周波数応答
09. シャノンの標本化定理
10. 離散フーリエ変換(周期関数のサンプリング値から求めたフーリエ係数)
11. 0~∞上の関数とラプラス変換・ラプラス変換の性質
12. ラプラス逆変換・部分分数展開
13. ラプラス変換による微分方程式解法
14. 線形回路の過渡応答

教科書・参考書等

テキストは,講義で配布する。

参考書等
内藤喜之 『電気・電子基礎数学-電磁気・回路のための』 電気学会
松下泰雄 『フーリエ解析-基礎と応用-』 培風館
寺田文行 『フーリエ解析・ラプラス変換』 サイエンス社
吉田英信・宮本育子 『初歩から学べるフーリエ解析』 培風館

関連科目・履修の条件等

関連科目:解析学(電気電子),線形回路,応用統計確率,ディジタル信号処理,通信伝送工学,制御工学(電気電子)
履修条件:微分積分学第一,同第二を履修していることが望ましい。

成績評価

中間試験・期末試験(80%),演習(20%)で成績を評価する。

その他

【オフィスアワー】
いつでも可能。ただし,講義直後以外の場合には,事前に電子メールでアポイントをとること。
tmizumot@pe.titech.ac.jp

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