物理化学(工)第二 a   Physical Chemistry II

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担当教員
安藤 慎治 
使用教室
金3-4(H104)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
6111
シラバス更新日
2014年10月12日
講義資料更新日
2014年9月18日
学期
後期  /  推奨学期:4

講義概要

物理化学(工)第一に続く講義で、気体の分子運動論、反応速度論、反応の分子動力学について解説します.

講義の目的

講義の主要部分は、古典的な物理化学の根幹をなす概念の理解を目的としており、前期の量子論に比べれば、高校までの物理の延長と考えられなくもありません。式の導出については、自分で手を動かしてやってみることが大切ですし、実験事実との比較については、演習問題で具体的な数値計算をやってみることが有効です。

講義計画

21-a. 気体の分子運動
 21-1 気体の運動論モデル (①10月3日) 
 21-2 壁や表面との衝突, 21-3, 21-4 完全気体の物質輸送 (②10月15日)
21-b. 液体中の分子運動
 21-5 実験結果, 21-6 電解質溶液の伝導率, 21-7 イオンの移動度 (③10月17日)
 21-8 伝導率とイオン相互作用 (④10月24日)
21-c. 拡散
 21-9 熱力学的見方, 21-10 拡散方程式, 21-11 拡散の確率, 21-12 統計的見方 (④10月24日)
22-a. 実験的な化学反応速度論
 22-1 実験法, 22-2 反応速度, 22-3 積分型反応式 (⑤10月31日)
 22-4 平衡に近い反応, 22-5 反応速度の温度依存性 (⑥11月7日)
22-b. 速度式の解釈
 22-6 素反応 22-7 逐次素反応 I (⑥11月7日)
 22-7 逐次素反応 II, 22.8 1分子反応 (⑦11月14日)
23-a. 連鎖反応 (⑧11月21日) 23-1 連鎖反応の速度式, 23-2 爆発
23-b. 重合の速度論 (⑧11月21日) 23-3 ステップ重合, 23-4 連鎖重合 (高分子化学第1の範囲)
23-c. 均一系触媒作用 (⑨11月28日) 23-5 均一系触媒作用の特徴, 23-6 酵素
23-d. 光化学 (⑨11月28日) 23-7 光物理過程と光化学過程の速度, 23-8 複雑な光化学過程
☆ 中間試験 (12月5日): 範囲は 22.8まで
24-a. 反応の出会い (⑩12月12日)
 24-1 衝突理論, 24-2 拡散律速の反応, 24-3 物質収支の方程式 (範囲外)
24-b. 遷移状態理論 (⑪12月19日) 24-4 アイリングの式, 24-5 熱力学的な見方
24-c. 分子衝突の動力学 (⑫1月9日) 24-6 反応性の衝突, 24-7 ポテンシャルエネルギー面
 24-8 実験と計算の結果, 24-9~24.12 (範囲外)
25-a. 固体表面の成長と構造 (範囲外)
25-b. 吸着度 (⑬1月23日) 25-3 物理吸着と化学吸着, 25-4 吸着等温式, 25-5 表面過程の速度
25-c. 不均一系触媒作用 (範囲外)
25-d. 電極における諸過程 (範囲外)
◇ 全体のまとめと演習・予備日 (⑭1月30日)
☆ 期末試験 (2月6日) (最終的な日程は再確認のこと)

教科書・参考書等

アトキンス「物理化学」第8版 (下巻) (東京化学同人)

関連科目・履修の条件等

化学第一、第二、物理化学(工)第一を履修済みであることが好ましい.

成績評価

クイズ+中間試験+期末試験による(単位取得希望者は両試験とも受験のこと).

担当教員の一言

教科書の予習をやっていることを前提とします(予習確認テストをやることがあります)。講義の範囲が広く説明する内容も多いため、自分で章末問題を解き、教科書ガイド(アトキンス物理化学:問題の解き方)を見ながら自習することを勧めます(試験直前に勉強を始めても多分、追いつかない)。質問は講義後またはメール(sando@polymer.titech.ac.jp)にて。答えは講義中に解説します。

連絡先(メール、電話番号)

高分子工学科・物質科学専攻 安藤慎治 教授, 東2-302,内線2137, sando@polymer.titech.ac.jp

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