物理化学(材)第一   Physical Chemistry (Materials Engineering Course) I

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担当教員
森 健彦 
使用教室
月3-4(S621)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5705
シラバス更新日
2015年3月16日
講義資料更新日
2015年8月3日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:3

講義概要

I 化学第2に続く講義である。
II 分子軌道法の基礎。分子の対称性。

講義の目的

1年生後学期の化学第二に引続き量子化学の基礎について述べる。共有結合の本質について説明した後、パイ軌道、混成軌道などといった概念について説明する。また共役π電子系を扱うヒュッケル法の計算の仕方についても学ぶ。後半は分子の対称性と、その具体的利用方法について述べる。。学習の目標は
(1) 共有結合の本質について理解すること。
(2) 極性結合、σ結合とπ結合、混成軌道といった概念について理解すること。
(3) 共役π電子系を扱うヒュッケル法の計算ができるようになること。
(4) 分子の対称性(点群のシェーンフリ-ス記号)の分類ができるようになること。
(5) 既約表現について理解し、指標表を用いた具体的な(対称軌道を用いた)計算ができるようになること。

講義計画

1.分子構造
 1) 水素分子の分子軌道:共有結合の本質について理解する.
 2) 極性結合:異なった2原子のつくる極性結合について考える.
 3) 二原子分子:窒素分子や酸素分子のような二原子分子の分子軌道について考え, σ結合とπ結合の区別について学ぶ.
 4) 混成軌道:複雑な多原子分子の結合についてどのように考えればよいのか解説する.
 5) π電子系:特にπ結合がつながった共役系を扱うヒュッケル法について学ぶ.

2.分子の対称性
 1) 分子の対称性:対称操作の種類やその表現方法を述べる.
 2) 基底と表現行列:対称操作を行列によって表現する方法を述べる.
 3) 指標:表現行列の指標の意味とその応用方法を述べる.
 4) 可約表現・既約表現:種々の表現行列の基本となる既約表現について述べる.
 5) 対称適合1次結合:群論の知識を用いて原子オービタルから分子オービタルを作る方法を述べる.

教科書・参考書等

教科書 アトキンス 「物理化学 第8版」 上巻 (東京化学同人)11章「分子構造」、12章「分子の対称」
参考書 森健彦「分子エレクトロニクスの基礎」第1章 
参考書 朽津耕三「量子化学ノート」 http://j-molsci.jp/archives/AC0016.pdf
p16-34 (pdfページ 28-46) 固有関数の性質 p183-212 (pdfページ 195-224) 対称関数

関連科目・履修の条件等

特になし。

成績評価

クイズと期末試験

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