地惑演習   Seminar in Earth and Planetary Sciences

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担当教員
各教員 
使用教室
木7-8  
単位数
講義:0  演習:2  実験:0
講義コード
5319
シラバス更新日
2015年10月1日
講義資料更新日
2015年9月16日
学期
後期  /  推奨学期:6

講義概要

卒業研究を行う研究室を選択するための準備として、各研究室の研究内容に触れる。各研究室において,地球惑星科学に関連した論文を読んでレビューを行ったり、研究施設の見学を行ったり、実際に実験・観測・データ解析・コンピューターシミュレーションなどを行う。

講義の目的

個々の研究室で展開されている地球惑星科学研究の現場に触れ、理解を深める。この経験も参考にしながら、卒業研究を行う研究室を選択することが望ましい。

講義計画

各教員により開催される演習を、各学生は原則として3研究室で履修する。演習実施方法には,毎週1回,4週にわたり開催する形式と、集中開催形式がある。各研究室収容人数には上限がある。詳細は第1回目のガイダンスで説明するので、履修希望者は出席すること。

2015年度後期 演習実施研究室とテーマ:

【長井研】 3年後期の授業の太陽地球系物理学の後半のトピックス演習を予定する。
【井田研】 惑星軌道の不安定性および、その結果を用いて系外惑星系の多様性を議論する。具体的には理論演習および惑星軌道の数値計算の演習を行う。
【廣瀬研】 高圧実験と地球惑星深部の研究に関する初歩的な知識を学んだのち、各自がダイヤモンドセル高圧発生装置を使って、高圧実験を行う。
【野村研】 原始惑星系円盤などの物理・化学構造に関する理論演習を行う。具体的には、円盤の面密度進化や化学反応計算などからテーマを選び、数値計算などの演習を行う。
【岩森研】 マントルの熱対流は、地震、火山、プレート運動・大陸移動など、全ての固体地球変動の原動力である。対流のダイナミクスと変動との関わりを、理論的基礎と数値計算(プログラム作成・実行)により学び理解を深める。
【中本研】 惑星系形成や隕石・コンドリュールなどに関する理論演習。学界で現在実際に議論されているいくつかの課題に対し,それらの基礎的物理モデルや関係式の導出を演習として行い,形成過程を議論する。
【中島研】 地震学の基礎を学んだ上で、実際の地震波形からP波、S波を読み取り、震源位置を決定してみる。また、地震のメカニズム解を決め、地震発生域の応力場について議論する。
【綱川研】 人工衛星による火星磁場観測データを解析し、時系列データ解析の基礎、物理学の応用、惑星科学的解釈を体験する。
【横山研】 貴重な天然試料の精密分析を行うクリーンルームにおける化学分析、およびICP-MSを用いた同位体分析を体験する。隕石試料を実際に用いてその形成年代をRb-Sr法により求め、初期太陽系のプロセスについて議論する。
【佐藤研】 石川台2号館屋上にある口径30cm反射望遠鏡とCCDカメラを用いた天体観測。太陽系外惑星の検出法の一つであるトランジット法の観測と解析を体験する。悪天候時は用意してあるデータを解析する。
【上野研】 初期地球大気・海洋の環境情報を岩石試料の分析から復元する手法について学ぶ。実際に太古代岩石試料の観察、模擬大気の実験および安定同位体計測を行ったのちにそのデータを解析してもらう。
【太田研】 圧実験の強力なパートナーである世界最高輝度の大型放射光施設SPring-8(兵 庫県)を見に行こう!最先端の実験装置の数々を間近に見て、放射光を用いた高圧実験地球科学の現状を学ぶ。
【小川・神田研】 電磁波を使って地球の内部構造を解析する手法の実習を行う。MATLABというプログラム言語の基礎から学習するので、プログラム初心者も歓迎する。
【石川・中村研】 岸に襲いかかる津波は、その高さなどは海岸線付近の地形に強く影響を受ける。様々な海岸線の形状を設定してシミュレーションを行い、津波現象の機構と計算手法を学習する。
【木内研】 本演習では、気候変動に伴う熱帯氷河の縮小と水資源への影響を評価する手法について、気象水文情報、衛星データ、数値モデルを用いて学習する。
【村山・錦澤研】 環境政策・計画分野の研究内容について、環境アセスメントやリスク管理・コミュニケーションを中心とする講義・演習を通じて、理解を深める。
【浅輪研】 赤外線放射カメラによる熱画像撮影や、航空機リモートセンシング画像の解析を通して、都市のヒートアイランド現象について理解を深める。さらに、コンピューターシミュレーションを用いて、都市緑化の効果について評価する。
【山中研】 構造物に被害を及ぼすような地震の揺れに関する研究分野である強震動地震学について学習する。演習では,東北地方太平洋沖地震の際に複数の地点で得られた強震動記録の分析を通じて,震源特性や地盤条件の影響を理解する。
【吉川・高橋・時松研】 廃棄物リサイクルを理系と文系の側面から考える。水熱処理によるペットボトルからのエネルギー製造を実験し、ペットボトルの回収における心理的要因を考察してみる。
【吉田・山田・豊田研】 地球環境問題に関連する物質の起源や反応履歴を、最新の安定同位体解析で解き明かす手法について総合的に学ぶ。今回は、酸素同位体異常を簡便かつ高精度に分析する自動分析法を体験し、実際の環境試料から環境情報を復元する方法を学ぶ。

教科書・参考書等

なし

関連科目・履修の条件等

なし

成績評価

各研究室での活動度を100点満点で採点し、それらの平均点を本科目の成績とする。

担当教員の一言

なし

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