宇宙地球化学   Geochemistry and Cosmochemistry

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担当教員
横山 哲也  臼井 寛裕 
使用教室
月5-6(石2-318)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5314
シラバス更新日
2015年4月2日
講義資料更新日
2015年6月8日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:5

講義概要

本講義の主要テーマは元素や同位体という「化学的トレーサー」であり、それらが実際に太陽系や地球で生じた種々の現象を解読する上でどのように用いられているのかを理解することが目的である。元素や同位体に関する基礎知識から最新の研究成果も含めた応用研究まで幅広く紹介し、太陽系と地球の起源と進化を講義する。

講義の目的

本講義の到達目標は、太陽系および地球における物質の起源と進化、およびそのタイムスケールに関する知識を習得することである。元素はそもそもどのようにして生まれたのか、太陽系の天体や地球に見られる元素・同位体の分布はどのような事象の結果であり何を反映しているのかを知り、地球惑星科学の様々な研究分野に結びつけられるようになることを目指す。

講義計画

宇宙地球化学とは、太陽系や地球内部および表層に存在する元素・同位体・化学種の分布・移動などを時空間的に取り扱い、それらを支配する法則や原理を見出す学問分野である。その歴史はわずか100年程度だが、宇宙探査や資源調査などとも深く関連し、近年急速に発展を遂げた重要な分野である。本講義は基礎編と応用編から成り、基礎編(第1回~第5回)では、宇宙地球化学を学習する上で必要となる元素や同位体に関する基礎知識を講義する。応用編(第6回~第15回)では太陽系の惑星や地球から得た様々な天然試料の元素・同位体分析を通じて明らかになってきた太陽系や地球の起源と進化を概説する。

教科書・参考書等

講義ごとにプリントを配布する。指定教科書はないが、以下の書籍を参考書とする。

野津憲治 著 「宇宙・地球化学」 (朝倉書店)
海老原充 著「太陽系の化学-地球の成り立ちを理解するために」(裳華房)
松田准一・圦本尚義 編 「宇宙・惑星化学(地球化学講座 2)」 (培風館)
岡村定矩 編 「人類の住む宇宙 (シリーズ現代の天文学 第1巻)」 (日本評論社)

関連科目・履修の条件等

とくになし

成績評価

太陽系および地球における物質の起源と進化、およびそのタイムスケールに関する理解度を評価する。中間レポート(35%)・期末試験(65%)で成績を評価する。

担当教員の一言

宇宙地球化学の醍醐味は、天然試料の化学分析を通じて、過去、あるいは現在進行中の様々なイベントに関する直接的証拠を自ら手にすることができる点に尽きます。地球惑星科学の研究を志す上で必須となる基礎的情報を伝えることを目標とします。

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