I 地球惑星物理学におけるいくつかのトピックスについて,数学的な手法を導入して,その物理過程を理解する。次のようなトピックスを取り上げる。
大気の構造と運動,海洋の波動,惑星の磁場,太陽風と惑星磁場の相互作用,地震波の伝播,惑星の内部の準静的変動,地震の力学,惑星重力場
地球および惑星での各種の現象は、古典物理学の理論のなかで、比較的やさしい数学・物理学だけを使って理解できることが多い。ここでは、いくつかの地球惑星物理現象をとりあげ、現象の基本的構造を物理学的かつ数学的に理解することを目指す。
(1) 地球環境問題(大気の構造)
(2) 月の運動(潮汐)
(3) 地球上での運動(コリオリの力)
(4) 大気の運動(低気圧、波動)
(5) 海洋の構造と運動
(6) 地球・惑星の初期熱史
(7) プレートテクトニクス
(8) 岩石の破壊と地震の発生
(9) 地球内部物質の力学的性質
(10) 地震波伝播と地球内部構造
(11) 地磁気・惑星磁場
岩波講座 地球惑星科学 全14巻 岩波書店
関連科目:宇宙地球科学A、力学、電磁気学、地球惑星電磁気学、地球内部物理学
講義に関連した適当な計算問題のレポートにより評価する。
地球および惑星での多様な現象を理解する上で、どのようにモデル化し、そしてどのように物理法則を適用しているかを知ることにより、どのように問題でアプローチするかに触れてほしい。さらに、どうして基礎的な数学・物理学を理解していなければならないかを実感してほしい。