固体化学   Chemistry of Solids

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担当教員
八島 正知  小松 隆之 
使用教室
月3-4(H116)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5436
シラバス更新日
2014年3月21日
講義資料更新日
2014年7月1日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:5

講義概要

触媒として用いられる多孔質物質および金属ナノ粒子について、調製の仕方、構造・物性の測り方を概説し、固体表面の幾何学的および電子的状態と、特定の反応を促進・抑制する触媒特性との相関について述べる(小松教授担当)。
多彩な無機セラミック材料の化学を学ぶ(八島教授担当)。セラミックとは何か、セラミックスの結晶構造の特徴、セラミックスの状態図と熱力学の考え方、セラミックスを中心とした絶縁体から金属までの電気的性質を学ぶ。太陽電池の原理にも触れる。エネルギー・環境分野の材料におけるキーとなる性質であるイオン伝導性についても詳しく述べる。また、リチウムイオン電池、誘電体、強誘電体、圧電体、焦電体、触媒、機械的性質にも触れる。

講義の目的

小松教授の講義(前半)では、固体の構造・物性が固体表面の触媒作用(化学反応)をどのように支配しているかを学ぶ。八島教授の講義(後半)では、セラミック材料(無機材料)の化学を学ぶ。

講義計画

講義計画(小松教授担当)
1.多孔質物質
  細孔径、細孔容積、比表面積、ゼオライト、メソポーラス物質
2.固体酸・固体塩基
  発現機構、酸強度、酸量、キャラクタリゼーション
3.金属ナノ粒子
  調製法、表面原子の割合、酸化状態
4.金属間化合物
  相図、バルク特性
5.固体表面への吸着
  吸着式、吸着等温線、分子ふるい
6.固体表面の触媒作用
  活性点、活性・選択性・寿命、ラングミュアー・ヒンシェルウッド機構、構造敏感

講義計画(八島教授担当)
1. 無機材料(セラミックス)とは
2. 結晶構造、イオン半径、化学結合
3. 状態図の見方と簡単な熱力学
4. 物質の電気的性質
5. イオン伝導性:エネルギー・環境分野におけるキー
6. セラミックス各論 トピックス(受講者の希望に沿った話題を講義します)
 リチウムイオン電池とインターカレーション
 誘電体、強誘電体、圧電体、焦電体
 触媒
 セラミック構造材料, 機械的性質, (超)硬質材料

教科書・参考書等

(八島教授担当分)
適時資料をウェッブで配信する
Peter Atkins, et al. "Shriver and Atkins' Inorganic Chemistry," Fifth Edition, Oxford University Press, (2009).
戒能, 菅野 著, 材料科学 基礎と応用, 東京化学同人, (2008).
シュライバー・アトキンス無機化学上第4版, 東京化学同人 (2008).
中井、泉、粉末X線解析の実際、朝倉書店
早稲田、松原、X線構造解析、内田老鶴圃
ガラッソー、ファインセラミックスの結晶化学、アグネ技術センター
他 講義で紹介する

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

中間・期末試験、レポート、クイズ他

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