放射線化学   Radiation Chemistry

文字サイズ 

担当教員
河内 宣之  北島 昌史 
使用教室
金1-2(W931)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5433
シラバス更新日
2008年10月1日
講義資料更新日
2008年10月1日
学期
後期  /  推奨学期:-

講義概要

I 放射線(高エネルギーの光子,電子,イオン等の粒子線)と物質との相互作用ならびに誘起される過程を反応の立場から論じる。
II 放射線の基礎知識,量子力学の基礎知識(2体問題,束縛解と非束縛解,確率の流れの密度),電子と原子・分子の衝突,電子衝突と光吸収の関係,振動子強度,拡散と伝導,凝縮相における反応。

講義の目的

まず、安全教育を兼ねて放射線の基礎知識を学びます。そのあとで、高エネルギー量子ビームである放射線によって引き起こされる反応を、物理化学の立場から論じます。これを通し、反応を取り扱う処方箋を修得します。皆さんが習ったことのない非束縛解のふしぎな世界を案内します。5学期開講の物理化学第三を初級コースとすると、中級コースと位置づけられます。

講義計画

1.放射線とは?
2.放射線作用の不思議さ
3.放射線と放射線源
4.吸収線量、G値、放射線作用における電子衝突の大切さ
5.衝突の量子力学
  a.2粒子系の量子力学(束縛解と非束縛解)
b.確率の流れの密度
c.衝突断面積の理論(一般論)
d.電子衝突断面積の理論(ベーテ近似)
6.凝縮相における反応
a.拡散と伝導
b.拡散律速反応の速度定数

教科書・参考書等

必要に応じ、資料を配付します。


参考書等
参考書:日本放射線化学会編 「放射線化学」のすすめ (学会出版センター)

関連科目・履修の条件等

物理化学第三の修得を前提に講義を進めます。

成績評価

期末試験とレポート

担当教員の一言

物理化学第三とあわせ、皆さんに反応のエキスパートになっていただきます。損はさせません。

このページのトップへ