数学的に洗練されより一般性の高い形にニュートン力学を書き直したものが解析力学であり、ラグランジュ形式とハミルトン形式に大別される。解析力学により問題を効率的に解くことができるようになるだけではなく、量子力学へと至る道が切り開かれることになる。
本講義ではラグランジュ形式ならびにハミルトン形式の力学における以下の項目を習得することを目的とする。
I. ニュートンの古典力学
1. 運動方程式と座標系
II. ラグランジュ形式の力学
2. オイラー・ラグランジュ方程式
3. 一般化座標と共変性
4. 最小作用の原理
5. ラグランジアンの構築
6. 対称性と保存則
7. 拘束条件の取り扱い
8. 微小振動
III. ハミルトン形式の力学
9. 位相空間と正準方程式
10. 正準変換
11. リウビルの定理
12. 無限小変換と保存量
13. ポアソン括弧
14. ハミルトン・ヤコビ方程式
15. 周期運動と正準変数
講義ノートを配布する。
「解析力学演習」と共に履修することを強く勧める。
中間レポートと期末試験の成績で評価する。