宇宙物理学概論   Introductory Astrophysics

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担当教員
河合 誠之 
使用教室
月3-4(H135)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5222
シラバス更新日
2014年9月18日
講義資料更新日
2014年9月18日
学期
後期  /  推奨学期:6,8

講義概要

宇宙に関する知見は、観測の大規模化や最先端技術の応用により、日々拡大更新されている。本講義では、天文学、宇宙物理学に関する基礎事項および天体現象における素過程を、最先端の研究課題(ガンマ線バースト、ブラックホールの観測、宇宙や銀河の始まりなど)と関連させて紹介する。

講義の目的

宇宙は、人類にとって最も魅力的な知的対象である。その仕組みを支配しているのは普遍的な物理法則であるが、地上では実験不可能な極端な高温、強重力、大きさ、時間に法則を適用することになる。一方、直接手を下して実験条件を変えられないため、研究手法も普通の物理学研究とは異なる。この講義では、ガンマ線バーストという宇宙現象を特に題材にとって、さまざまな宇宙物理学の研究手法や概念、物理過程を学ぶ。

講義計画

《講義内容予定》 (多少変わることがあります)
1.導入、γ線バーストの紹介
2.宇宙の距離の測り方
3. 輻射(放射)・黒体放射
4.恒星の内部
5.恒星の一生と死
6.中性子星
7.ブラックホールと降着円盤
8.地上と宇宙の望遠鏡
9.宇宙ジェットと超光速火の玉
10.宇宙の始まりと宇宙背景放射
11.宇宙初期の星と銀河
12.短いγ線バーストと重力波
13.未解明の問題

《講義の進め方》
講義資料(スライド40枚程度)および予習課題クイズ(1ページ)をOCW-iにて事前に配布する。
講義2回目以降は予習課題を自分で印刷して解答し、講義に持参すること。
予習課題を行ったことを前提として講義する。課題の答案は、講義時間中に赤いペンで自己採点し、講義終了時に提出する。

教科書・参考書等

教科書は用いない。講義で用いる資料はOCW-iにおいて事前に配付する。
(履修申告前も、教務Webにて本講義を登録し、一時保存状態にすることでOCW-iから資料を閲覧することが可能です)
<参考書>
岡村定矩『天文学への招待』[朝倉書店]
尾崎洋二『宇宙科学入門』[東京大学出版会]
天文学会100周年記念事業「シリーズ現代の天文学」全17巻[日本評論社]
福江純・沢武文編『超・宇宙を解く−現代天文学演習』[恒星社厚生閣]

関連科目・履修の条件等

量子力学,熱力学,特殊相対論の基本的知識を前提とする。

成績評価

予習課題クイズ提出および期末試験により評価する。

担当教員の一言

宇宙に対する漠然とした興味ではなく,物理学の対象としての宇宙の姿を理解してほしい。

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