化学物理学   Chemical Physics

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担当教員
金森 英人 
使用教室
金3-4(H113)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5207
シラバス更新日
2012年9月21日
講義資料更新日
2012年9月21日
学期
後期  /  推奨学期:8,6

講義概要

I 気体、液体として存在するさまざまな物質の性質とその変化を、物質を構成する分子に基づいて理解することを目指す。
II 気体分子運動論、分子間力、気体反応、活性複合体論、酵素、群論

講義の目的

化学物理学は、気体、液体、固体として存在するさまざまな物質の性質とその変化を、物質を構成する原子・分子の性質に基づいて理解しようとする、幅の広い学問である。本講義は孤立する単一分子を量子力学と対称性を基本とする視点で捉えた上で、光との相互作用や化学反応を理解する。さらに分子間力をとおして表れる多体系としての物質の性質を理解する。

講義計画

Ⅰ 孤立系の原子・分子
 1.多電子原子;電子配置と周期律表
 2.2原子分子:分子結合・振動・回転
 3.多原子分子:分子の対称性:群論の基礎
 4.既約表現に基づく電子状態・振動状態の分類
 5.分子と光の相互作用
 6.アンモニア分子の反転運動
Ⅱ 相互作用する分子
 7.分子間相互作
 8.ミクロの視点での液相と固相、
 9.分子衝突と化学反応
 10.ポテンシャル曲面上の化学反応ダイナミクス

教科書・参考書等

講義資料をプリントで配布。
参考書としてはアトキンス「化学物理」上・下 (東京化学同人)

関連科目・履修の条件等

量子力学第一、第二に引き続き、量子力学第三と平行して履修することが望ましい。

成績評価

期末試験と小レポート

担当教員の一言

原子・分子、および光がかかわる現象の微視的な理解は、量子力学の誕生と発展に深く関わってきました。このことは量子力学を理解するためには原子・分子が最良の教材であるといえます。我々にとって身近な存在である分子の性質や挙動を量子力学的視点で理解していきましょう。

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