生物物理学概論   Introduction to Biophysics

文字サイズ 

担当教員
陶山 明  樫森 与志喜 
使用教室
 
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5221
シラバス更新日
2009年7月30日
講義資料更新日
2009年7月30日
学期
前期  /  推奨学期:7

講義概要

I 生物物理学は,生物現象を物理(学)的な“目”で捉えようとする学問である。その研究領域は,従来の生物学の枠を越えて広い分野にまたがっている。本講義では,生物を見る物理(学)的な“目”を意識しつつ,次のテーマについて述べたい。
II 1. 生物現象の物理的理解,タンパク質及び核酸の構造と機能,生体機能を司る機械の構造とメカニズム,最新の物理的研究法
 2. 生体高分子の統計力学,DNAの相移転,遺伝子の構造・機能・進化,ヒトゲノムプロジェクト
 3. 生体膜の基礎知識,膜内での分子の振舞,膜タンパク質の拡散と光ピンセット法の応用,細胞膜の2次元編制
III 生命という複雑な現象を探る方法として従来の実験的および理論的方法に加えて,最近,コンピュータ物理学をベースにして生命現象を研究する方法が有力になりつつある。この方法はinsilico的研究と呼ばれている。本講義では,このin silico的研究の内容および人工生命,複雑系の研究との関係を説明し,この方法と従来の方法との相補的な役割について知ってもらうことを目的とする。

講義の目的

生物物理学は、生物現象を物理(学)的な“目”で捉えようとする学問である。その研究領域は、従来の生物学の枠を越えて広い分野にまたがっている。本講義では生物を見る物理(学)的な“目”を意識しつつ、以下のテーマについて述べたい。
生命という複雑な現象を探る方法として従来の実験的および理論的方法に加えて、最近、コンピュータ物理学をベースにして生命現象を研究する方法が有力になりつつある。この方法は、in silico的研究と呼ばれている。本講義では、このin silico的研究の内容および人工生命、複雑系の研究との関係を説明し、この方法と従来の方法との相補的な役割について知ってもらうことを目的とする。

講義計画

(樫森)
1. 生命とコンピュータのかかわり
2. 生命の in silico 的研究
3. 人工生命の研究
4. 複雑系の研究
5. in silico 的研究の方法
6. in silico的研究の実例
7. 今後の展望

(陶山)
1. 分子コンピュータとしての生命
2. 計算の情報理論
3. 計算の熱統計カ学
4. DNAの相転移の熱統計カ学
5. DNAによるメモリと計算機の構築
6. DNAコンピュータによる超並列計算、生体情報解析、自己組織化
7. 細胞内分子コンピュータの物理学
8. 分子コンピュータの将来

関連科目・履修の条件等

なし

成績評価

出席およびレポートによる

このページのトップへ