I 物理数学第一に引き続き,物理学を学習するための基礎知識として基本となるべき重要な数学の講義を行う。
II 1. フーリエ級数とフーリエ変換およびラプラス変換
2. 偏微分方程式解法への応用
自然科学とりわけ物理学における言語としての物理数学の基礎に習熟することを目的とする。教養の微分積分学及び解析学の初歩についての知識を仮定し、物理学に現れる線形な現象やそれを記述する関数方程式の取り扱いの際に必須となる基本事項について学習していく。
1.フーリエ解析に必要な解析学の基礎知識
2.フーリエ変換
[ディリクレ積分、フーリエ反転公式、フーリエ変換の諸性質(プランシュレルの定理、合成積 等)]
3.フーリエ級数
[ベッセル不等式、三角関数系の完全性、フーリエ級数の収束性、フーリエ級数展開]
4.ラプラス変換
[ラプラス変換の諸性質、逆変換の公式]
5.フーリエ級数展開・フーリエ変換・ラプラス変換の2階線形偏微分方程式(核酸方程式、波動方程式等)解法への応用、デルタ関数]
1.高木貞治:解析概論(岩波書店)
2.コルモゴロフ・フォーミン:函数解析の基礎(下)(岩波書店)
3.野邑雄吉:応用数学(内田老鶴圃新社)
4.今村 勤:物理とフーリエ変換(岩波全書)
5.吉田耕作:微分法方程式の解法(岩波全書)
6.洲之内源一郎:フーリエ解析とその応用(サイエンス社)
7. Georgi P. Tolstov: Fourier Series
(in Englich) (Dover)
教養の微分積分学
期末試験
公式を覚えてただ単に使えばよいとする考えは捨て、全体を貫く数学的な考え方も大切にして学習してほしい。なお、講義を細くする形で演習がついているのであわせて履修することが望ましい。