「線形代数学第一」および「同第二B」の内容を数学科向けに復習する.
行列の実例計算等の基本は習得済みと仮定し,主に抽象ベクトル空間と
それらの間の線形写像の理論を多くの実例を通して説明する.
証明の方法を身に着けることと,線形代数を種々の応用問題に
使えるようにすることが目標である.
習ったことを真に体得できるように,講義時間中に基本的な問題の演習を
合わせておこなう.
1.ベクトル空間,部分空間,線形包.
2.基底と次元.
3.和空間,直和.
4.線形写像,同型写像.
5.表現行列と可換図式.
6.不変部分空間,固有空間.
7.双対空間,商空間
(講義の内容や順序は状況に応じて変更することがありうる.)
教科書は使用しない.参考書として
齋藤正彦「線型代数入門」(東京大学出版会)
をあげておく.
「線形代数学第一」および「同第二B」の内容を既知とする.
演習と中間試験・期末試験により総合的に評価する.
毎回復習してすべてを理解してから次回の講義に出席すること.
その際,習った証明は自分でできるようにすることが望ましい.