集合と位相第一   Set and Topology I

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担当教員
本多 宣博 
使用教室
木3-4(H137)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5001
シラバス更新日
2015年3月27日
講義資料更新日
2015年8月8日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:3

講義概要

 この講義および4学期に開講される「集合と位相第二」において、現代数学の土台である集合論と位相空間論を学習する。
数学のすべての対象は、基本的に集合とその間の写像によって記述される。
また、“近い・遠い”といった点どうしの結びつきを抽象化した概念が位相である。
集合と位相は抽象的な概念であるが、それゆえに適用範囲が広く、現代数学のいたるところで用いられる。
この講義では、論理に関する基礎事項を補いながら、集合論と距離空間について解説する。

講義の目的

 

講義計画

1 集合と論理:集合、元、部分集合、集合族、命題、論理和、論理積、含意、否定、全称と存在、
  和集合、共通部分、ド・モルガンの法則、直積集合、写像
2 濃度と二項関係:全射と単射、全単射、逆写像、濃度、可算集合、巾集合、対角線論法、ベルンシュタインの定理、
  二項関係、同値関係、商集合、順序、全順序、整列集合と選択公理(抄)
3 距離空間:ユークリッド空間、開球体、開集合、閉集合、距離空間、距離関数、近傍系、連続写像
(講義の内容や順序は状況に応じて変更することがありうる。)

教科書・参考書等

教科書:
「集合と位相空間」森田茂之著 朝倉書店 (2002年)
参考書:
「集合と位相」内田伏一著 裳華房 (1986年)
「集合・位相入門」松坂和夫著 岩波書店 (1968年)
「トポロジーと幾何学入門」シンガー・ソープ著 (1967年) 邦訳 培風館

関連科目・履修の条件等

 「集合と位相演習」を併せて学習申告すること。併せて申告しない場合は申告不許可とする。
ただし、「集合と位相演習」の単位を修得済みの再履修生はこの限りではない。

成績評価

成績は,出席状況・中間/期末試験・「集合と位相演習」の状況等により総合的に評価する。

担当教員の一言

 本講義では、論理が重要です。この点で、1年次で学んだ微分積分学、線形代数学とはかなり性格が異なります。(計算はあまり出てきません。) 特に集合および写像に関する学習内容は、他の数学を学ぶ際の基本言語・前提条件であるという性格が強いです。最後に扱う距離空間および連続写像は、後期に学ぶ位相空間論への動機付けにもなっています。

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