複素解析第一に引き続き,複素関数論に関するより進んだ内容を講義する.
Ⅰ. コーシーの積分定理とその応用について,複素解析第一の復習を兼ねて,より詳しく扱う.
Ⅱ. ある条件を満たす正則関数が実際に存在することを主張するタイプの,代表的な定理を扱う.
例えば,ミッタグレフラーの定理,鏡像原理,リーマンの写像定理など.
Ⅲ. 特別な有理型関数として特に重要な楕円関数について,基本的な性質を扱う.
教科書としては指定しないが,参考書として以下のものをあげる.
Elias M. Stein & Rami Shakarchi: Complex Analysis
(Princeton Lectures in Analysis), Princeton University Press
(日本評論社から訳本が出ています。)
L. V. Ahlfors:Complex Analysis, McGraw-Hill, 1966
(現代数学社から訳本が出ています。)
「複素解析第一」を習得していること.
レポート及び試験により総合的に評価する.
この講義には対応する演習科目がありません.しかし,それは演習が必要ない,ということではなく,
演習に相当するものは,各自で行うべき段階に皆さんは入っていることを意味しています.
どのように勉強を進めればよいか,分からないことがあればいつでも質問にくること.