位相幾何学   Topology

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担当教員
遠藤 久顕 
使用教室
木3-4(H113)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5107
シラバス更新日
2013年10月1日
講義資料更新日
2013年9月20日
学期
後期  /  推奨学期:6

講義概要

位相幾何学(トポロジー)における基礎的な概念であるホモロジー群と基本群について解説する。以下の項目を順次解説する予定である。積空間と商空間、ホモトピー、変位レトラクト、単体、単体複体、多面体、単体分割、抽象複体、単体写像、重心細分、単体近似、Lebesgueの補題、単体近似定理、鎖群、境界準同型、輪体群、境界輪体群、ホモロジー群、Betti数、Euler数、Euler-Poincareの公式、錐複体、非輪状性、鎖写像、誘導準同型、連結準同型、Mayer-Vietoris完全系列、積複体、鎖ホモトピー、ホモロジー群のホモトピー不変性、道、ループ、基本群、基本群のホモトピー不変性、Seifert-van Kampenの定理。

講義の目的

位相幾何学(トポロジー)における基礎的な概念であるホモロジー群と基本群の修得を目的とする。位相幾何学において用いられる基本的な道具や方法を学ぶと同時に、現代数学において最も重要な概念の一つである「不変量」という概念に触れる。

講義計画

講義は15回の予定で、第1回~第12回の講義で単体複体のホモロジー群、第13回~第15回の講義で基本群を扱う。講義が終了した後、期末試験を行う。

教科書・参考書等

教科書:田村一郎 『トポロジー』(岩波書店・岩波全書)
参考書:講義中に紹介する。

関連科目・履修の条件等

集合と位相、初歩的な群論の知識を仮定する。講義中に適宜復習をする。

成績評価

レポートおよび期末試験の成績をもとに評価する。

担当教員の一言

位相幾何学は「柔らかい幾何学」とか「ゴム膜の幾何学」などと呼ばれることもある、一風変わった幾何学の一分野です。図形(位相空間)の性質のうち、アメーバの動きのような連続的な変形によって変わらない性質を研究します。
そのようなつかみどころのない性質が、群などの代数的な概念によって見事に捕捉されるさまは、とても面白く魅力的です。ホモロジー群の定義は少し骨が折れますが、長いストーリーを追いながら、位相的な概念が代数的な概念へと翻訳されていく様子を肌で感じてほしいと思います。

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