2次元 Liouville 方程式や、大きな指数を持つ2次元べき型非線形項付き楕円型方程式のように、質量やエネルギーと呼ばれる量の集中現象が起きることの知られている楕円型方程式の境界値問題を取り扱います。
特に非コンパクトな解の族の漸近挙動やその爆発点の位置決めについて、方程式のスケーリング不変性を基礎にした爆発解析を用いて調べる予定です。
1.準備と導入
2.2次元べき型方程式の凝集解の漸近挙動(1)
3.2次元べき型方程式の凝集解の漸近挙動(2)
4.2次元 Liouville 方程式の爆発解の漸近挙動(1)
5.2次元 Liouville 方程式の爆発解の漸近挙動(2)
準備の部分では「偏微分方程式講義」(培風館)(鈴木貴・上岡友紀共著)が役に立ちます。
講義内容は主に原論文に沿うので、それらは講義中に紹介します。
関数解析や楕円型偏微分方程式論の基礎的知識(Sobolev 空間や最大値原理)を知っていれば理解しやすいでしょう。
必要な予備知識については講義中にも簡単に触れます。
出席とレポート問題(講義中に指定します)の提出状況で評価します。
興味を持って取り組んでください。