藤田型方程式に代表される半線形熱方程式は、非線形方程式の中で最も単純な形を持ち、かつ豊富な数学的内容をもつ偏微分方程式として知られている。この講義では、藤田型方程式を題材として半線形熱方程式の解の大域解の挙動、特に熱核のように振る舞う解の大域挙動について考察を行い、解の漸近形と解との誤差、解の高次漸近解析についての近年の進展について講義を行う。
また、それらの一般化に伴い、非線形移流拡散方程式等の非線形方程式の解の漸近解析についても解説を行う。
藤田型方程式に代表される半線形熱方程式は、非線形方程式の中で最も単純な形を持ち、かつ豊富な数学的内容をもつ偏微分方程式として知られている。この講義では、藤田型方程式を題材として半線形熱方程式の解の大域解の挙動、特に熱核のように振る舞う解の大域挙動について考察を行い、解の漸近形と解との誤差、解の高次漸近解析についての近年の進展について講義を行う。
また、それらの一般化に伴い、非線形移流拡散方程式等の非線形方程式の解の漸近解析についても解説を行う。
熱方程式の解の性質を一通り解説した後、解の高次漸近展開に必要な作用素及びその性質について解説を行う。次にそれらを応用して、藤田型方程式に代表される半線形熱方程式の解の高次漸近解析を行う。
その後、それらの結果の一般化、および関連する結果についての解説を行う。
熱方程式の基本的な事は、
儀我美一・儀我美保著「非線形偏微分方程式」(21世紀の数学25)
に述べられている。また、この講義では、論文
Kazuhiro Ishige and Tatsuki Kawakami,
Refined asymptotic profiles for a semilinear heat equation (Math. Ann. に掲載予定)
の内容を中心に解説を行う。
熱方程式の基本的なことを習得していることは望ましいが、予備知識はなるべく仮定しないで解説する。
出席およびレポートで評価する。
この講義を通して、偏微分方程式の楽しさの何かを感じてくれればうれしく思います。