数学特別講義C第一   Lecture on Advanced Mathematics C I

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担当教員
児玉 秋雄 
使用教室
 
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5140
シラバス更新日
2011年5月2日
講義資料更新日
2011年3月23日
学期
前期  /  推奨学期:7

講義概要

多変数正則関数論の関するいくつかの基本的事項を解説した後、n次元複素ユークリッド空間内の有界領域の正則自己同型群の構造を調べる。特に、2つの有界な円型領域の間の双正則写像に関するカルタンの定理を示し、その応用として2次元以上の開球と多重円板とは双正則同値ではないというポアンカレーによる1907年の結果を証明する。

講義の目的

多変数正則関数論の関するいくつかの基本的事項を解説した後、n次元複素ユークリッド空間内の有界領域の正則自己同型群の構造を調べる。特に、2つの有界な円型領域の間の双正則写像に関するカルタンの定理を示し、その応用として2次元以上の開球と多重円板とは双正則同値ではないというポアンカレーによる1907年の結果を証明する。

講義計画

1.正則関数と正則写像
2.有界領域の正則自己同型群の構造
3.開球と多重円板の非正則同値性(H. Poincareの定理)の証明

教科書・参考書等

[1] R. Narasimhan; Several Complex Variables, The University of Chicago Press, 1971.
[2] R. M. Range; Holomorphic Functions and Integral Representations in Several Complex Variables, Springer-Verlag, 1986.

関連科目・履修の条件等

1変数複素関数論で学ぶ基本的な知識を仮定して講義する。

成績評価

出席状況とレポートにより総合的に評価する。

担当教員の一言

この講義が有界領域の幾何学に興味を持つきっかけになれば幸いです。

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