位相幾何学   Topology

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担当教員
村上 斉 
使用教室
木3-4(H137)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
5107
シラバス更新日
2011年4月3日
講義資料更新日
2013年3月28日
学期
前期  /  推奨学期:5

講義概要

位相空間の代数的な性質を調べるのに有用なホモロジー群について講義する。
単体的ホモロジー群を中心に解説する。また,写像の間のホモトピーや基本群などにも触れる。

講義の目的

位相幾何学,特にホモロジー論の基礎およびその応用について講義します.
ホモロジー論は図形や位相空間の大局的性質を代数的量(可換群)により記述するもので,古典的によく知られたオイラー標数などの不変量をずっと精密に体系化したものと言えます.

講義計画

単体的複体を使ってオイラー標数,単体的ホモロジー群を定義し,それらの位相不変性を証明します.また,マイヤー・ビートリス完全系列を用いた計算方法についても説明します.時間があれば基本群についても述べます.

教科書・参考書等

トポロジー入門(サイエンス社) (著者:田中 利史,村上 斉)を元に講義を進めます.

関連科目・履修の条件等

線型代数,集合と位相,および代数学概論の初歩(特に可換群論)の知識を仮定します.

成績評価

レポートの得点と期末試験を総合して評価します.

担当教員の一言

ホモロジー群という概念は,図形を組み合わせ的に研究する手段で,起源は19世紀の素朴な考えの中に見出されます.20世紀に入って位相幾何学の基本的な手段として整備され,その後数学の広範囲な分野に浸透しています.また,オイラー標数はホモロジー群の次元から計算できる整数ですが,逆に,整数のように簡単な構造を持つものに値を持つ不変量を,群のように複雑な構造を持つものに値を持つ不変量に精密化する手法(圏化)が21世紀にはいってから盛んに研究されています.

その他

講義資料は2008年度のものをもとにしていますので,更新されていないものがあります.特に,レポート問題は日付に注意してください.
また,講義時間が変更になる可能性が大いにあるので,OCWや掲示には注意してください.

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