複素解析第一に引き続いて、解析接続、リーマン面など複素解析の進んだ理論を解説する。
扱う題材は解析接続、リーマンの写像定理、正規族、リーマン面の初歩的理論などである。複素解析第一の内容の理解は必須である。
この講義では、前期の複素解析第一の講義の内容をふまえて複素解析の更に進んだ理論を解説する。
具体的には Riemannの写像定理, 調和函数論, 一次変換の理論等。
これらはいずれも複素解析学だけではなく数学の他分野にもつながっている重要な話題である。
以下の項目を講義する予定です。
1)フーリエ変換と正則関数
2)調和関数
3)整関数
4)ガンマ関数・ゼータ関数とその応用
5)等角写像
6)楕円関数
教科書:Elias M. Stein & Rami Shakarchi: Complex Analysis
(Princeton Lectures in Analysis), Princeton University Press
(日本評論社から訳本が出ています。)
参考書として以下の本をあげておく。
Complex Analysis, L. V. Ahlfors, McGraw-Hill, 1966;
Real and complex analysis, 3rd edition, W. Rudin, McGraw-Hill, 1986.
複素解析第一を習得していること。
中間試験、レポート、期末試験により総合的に評価する。
一変数複素関数論では美しい理論が比較的初等的議論により証明されるとともにその応用範囲も広いため、数学の理論のお手本ともなっている.
関数論の理論の見事さを自分の頭で考え計算しつつ感じとって欲しい.