位相空間の代数的な性質を調べるのに有用なホモロジー群について講義する。
単体的ホモロジー群を中心に解説する。また,写像の間のホモトピーや基本群などにも触れる。
位相幾何学、特にホモロジー論の基礎およびその応用について講義する。
ホモロジー論は図形や位相空間の大局的性質を代数的量(より具体的には可換群)により記述するもので、 古典的によく知られたオイラー数などの不変量をずっと精密に体系化したものと言える.
単体的複体を中心に講義を進める。
曲面、単体的複体、オイラー数、単体的ホモロジー群、特異ホモロジー群、および最も大切な「ホモロジー群のホモトピー不変性」について話す。
時間があれば基本群についても述べる。
教科書は特に指定しない.
線型代数,集合と位相, 及び代数学概論の初歩の知識を仮定する.
期末試験だけによる.
ホモロジー群という概念は、図形を組み合わせ的に研究する手段である。
起源は19世紀の素朴な考えの中に見出されるが、20世紀に入って位相幾何学の基本的な手段として整備され、その後数学の広範囲な分野に浸透している。