二階放物型偏微分方程式に対する初期値問題や初期値・境界値問題の解の
存在・一意性・滑らかさ等の基礎理論を、一意性が成り立つための必要十分条件を
求める問題に重点をおいて、解説する。
二階放物型偏微分方程式に対する初期値問題や初期値・境界値問題の解の
存在・一意性・滑らかさ等の基礎理論を、一意性が成り立つための必要十分条件を
求める問題に重点をおいて、解説する。
以下のような内容で講義をする予定である.
1.熱方程式の基本解、最大値原理、初期値問題に対する解の存在と一意性
2.二階放物型方程式に対する初期値問題に対する解の存在と一意性
3.正則性と先験的評価
4.Harnackの不等式
5.2つの一意性定理
6.非一意性定理
7.非負の解の構造
講義はできるだけ self-contained であるように心がけるので 教科書,参考書は
講義の聴講のためには必要ない。しかし,以下の本は講義の理解のために役に立つであろう。
村田實・倉田和浩: 偏微分方程式1(岩波講座 現代数学の基礎) 岩波書店
必要な予備知識: ルベーグ積分論(「実解析第一」、「実解析、第二」)、
複素関数論(「複素解析第一」)、関数解析
レポートによる。
偏微分方程式の持つおもしろさと豊かさを基本事項を学ぶなかで感じて欲しい。