一様分布論は数列の小数部分が単位区間の中にどのように分布するかを調べる理論であり、
20世紀初めにWeylやKhintchinが切り開いた分野である。
丁度確率論の公理的取り扱いがはじまりその研究が急速に数学に浸透し始めた時期と重なり、
一様分布論は確率論の強い影響のもと発展してきた。
この講義では確率論の経験分布の極限定理とそれに対応する一様分布論の定理を取り上げ、
最近のdiscrepancy理論の成果までを述べる。
一様分布論は数列の小数部分が単位区間の中にどのように分布するかを調べる理論であり、
20世紀初めにWeylやKhintchinが切り開いた分野である。
丁度確率論の公理的取り扱いがはじまりその研究が急速に数学に浸透し始めた時期と重なり、
一様分布論は確率論の強い影響のもと発展してきた。
この講義では確率論の経験分布の極限定理とそれに対応する一様分布論の定理を取り上げ、
最近のdiscrepancy理論の成果までを述べる。
1 経験分布函数の極限定理
2 Weyl の定理とその精密化
3 等比数列のdiscrepancyに関する測度論的結果
4 間隙が有界である数列のdiscrepancyに関する測度論的結果
5 Diophantus 方程式の解の個数評価とdiscrepancy
L. Kupier and H. Niederreiter, Uniform Distribution of Sequences,
John-Wiley 1974 (Dover 2006)
M. Drmota and R. Tichy, Sequences, Discrepancies and Applications,
Lecture Notes in Mathematics 1651, Springer 1997)
学部で履修する程度の測度論、確率論の知識を仮定して講義する。
出席状況とレポートによる。
数列の中に潜むランダム性を引き出してお見せしたいと思います。