位相空間の代数的な性質を調べるのに有用なホモロジー群について講義する。
単体的ホモロジー群を中心に解説する。また,写像の間のホモトピーや基本群などにも触れる。
位相幾何学, 特にホモロジー論の基礎およびその応用について講義する.
ホモロジー論は図形や位相空間の大局的性質を代数的量(より具体的には可換群)
により記述するもので, 古典的によく知られたオイラー数などの不変量をずっと精密に
体系化したものと言える.
単体的複体を中心に講義を進める。
曲面、単体的複体、オイラー数、単体的ホモロジー群、特異ホモロジー群、
および最も大切な「ホモロジー群のホモトピー不変性」について話す。
時間があれば基本群についても述べる。
教科書は特に指定しない.
参考書としては 「位相幾何学」加藤十吉著、裳華房 をあげておく。
線型代数,集合と位相, 及び代数学概論の初歩の知識を仮定する.
期末試験だけによる.
面積とは図形に実数体の元を対応させるものであり、それなりに役にたつ。
実数体のかわりにホモロジー群という可換群の元を図形に対応させれば
もっと役に立つものがつくれる。
面積より計算は難しいが、応用するといろいろな定理が証明できるので
最後までがんばってください。