19世紀の初頭Fourierにより熱伝導の方程式の研究において用いられたFourier級数を導入し,Fourier級数の様々な収束定理およびFourier級数を用いた偏微分方程式の解法を解説する。
Fourier 級数論について学ぶ。内容は、理工系のほとんどの分野で
多用されている Fourier 解析の一部分である。Fourier 級数の
性質および Fourier 級数を用いた偏微分方程式の解法について
説明する。
・Fourier 級数展開とその収束性
・三角級数展開の実形式と複素形式、正弦展開と余弦展開
・Bessel の不等式、Parseval の等式
・関数の滑らかさとFourier 係数との関係
・Gibbs 現象
・いくつかの偏微分方程式の Fourier 級数解
・その他(時間に余裕が出た場合)
教科書は指定しない。
参考書等
参考書としては、
高木貞治著「解析概論」岩波書店(第6章)
をあげておく。
1年次の微分積分学、2年次前期の解析概論第一を履修していることを
前提としている。
筆記試験およびレポート等により総合的に評価する。
この科目の内容と他の解析系科目の内容との関連について、授業の初め
に説明する予定である 。
今年度に関しては、解析学演習A第二において、応用解析序論の内容
は扱われない予定である。