人間工学と総称される内容のうち特に, 人間の知覚機能, 精神機能, 認知機能に重点が置かれた作業や行動を行なうときの人間的な側面について焦点を当てる. すなわち, このような作業を行なうときの基礎となる人間の処理特性, そしてそのような作業で用いられるマン-マシン・インタフェースや作業環境の設計・改善, あるいはこれらの分析・評価を行なう際の基礎となる内容について, 講義ともに, 実験を通してこれらに関する知識を習得する. 本講では, 人間工学一般に対する概要を講義した後,上記の内容に関する基礎的な知識, 技能の習得を目的とし, 特に人間工学でよく利用する方法, ならびにそれらの方法の応用として実際のコンピュータ・インタフェース,および作業環境を設計するときの方法, ガイドラインなどを実例を交えて解説するとともに, 実際にそのうちのいくつかについて, 実験により確認する.
人間工学と総称される内容のうち特に, 人間の知覚機能, 精神機能, 認知機能に重点が置かれた作業や行動を行なうときの人間的な側面について焦点を当てる. すなわち, このような作業を行なうときの基礎となる人間の処理特性, そしてそのような作業で用いられるマン-マシン・インタフェースや作業環境の設計・改善, あるいはこれらの分析・評価を行なう際の基礎となる内容について, 講義ともに, 実験を通してこれらに関する知識を習得する.
【講義の概要】
・本科目は、本講では、人間工学一般に対する概要を講義した後、上記の内容に関する基礎的な知識、技能の習得を目的とし、具体的には以下の2つの部分に分かれている。
・人間工学の応用対象として実際のコンピュータ・インタフェース、および作業環境を設計するときの方法、ガイドラインなどを実例を交えて解説するとともに、実験により確認する。
・本科目の前半で習得した技術、考え方を総合的に利用して、人間工学的な使いやすいマンマシン・システムの設計、開発に関わる実験的な課題研究を行う。
【講義の形式】
講義した内容を、前半は主として個人ごとに、後半はグループで実験を行う。毎週の実験についてレポートを提出する。
【講義計画】
『第1 部 人間工学概論』
★第1回
10/3 「ガイダンス, 人間工学とマン-マシン・システム」
★第2回
10/15 「人間工学の方法」
・瞳孔径と注視点解析による興味の測定(人間工学適用の例)
『第2 部 人間の機能とメカニズム』
★第3回
10/17 「筋骨格系と運動」
・人体計測適用によるインテリジェント・オフィスの設計
★第4回
10/24 「感覚系と知覚」
・視覚特性を利用した設計ガイドラインの確認実験
★第5回
10/31 「人間の情報処理と認知」
・意思決定数増大による認知プロセスへの負荷の測定(ヒック・ハイマンの法則の確認)
★第6回
11/7 「記憶と知識表現」
・人間の短期記憶の容量と持続時間
『第3 部 人間工学適用の目標』
★第7回
11/14 「ワークロード」
・二重課題法, NASA-TLX によるワークロード測定
★第8回
11/21 「疲労」
・タイピング作業に対する疲労測定実験
★第9回
11/28 「安全(1):ヒューマン・エラー」
・インシデント報告を基にしたヒューマン・エラーの分析
★第10回
12/5 「安全(2): リスクマネジメントとHRA」
・THERP を用いた脱線事故の分析
『第4 部 人間工学の応用: ユーザビリティ・エンジニアリング』
★第11回
12/12 「マン-マシン・インタフェース」
・異なるインタフェースの体験とパフォーマンス
★第12回
12/19 「ユーザビリティ・エンジニアリング(1): ユーザビリティの概念と測定」
・ユーザビリティ目標の設定と測定法
★第13回
1/9 「ユーザビリティ・エンジニアリング(2): ユーザビリティ設計」
・ヒューリスティック評価によるホームページの評価
★第14回
1/23 「ユーザビリティ・エンジニアリング(3): プロトタイピング」
・プロトタイピングによる設計の改善
★第15回
1/30 「ユーザビリティ・エンジニアリング(4): ユーザビリティ・テスト」
・ユーザビリティ・テスト
テキストは用いない. それぞれの講義でプリントを配布する.
毎回, 電卓, グラフ用紙, レポート用紙等を持参.
参考書等
[1]伊藤謙治著『高度成熟社会の人間工学』日科技連出版、1997 年
【推奨科目】
インダストリアル・エンジニアリング、工業心理学。
出席点(ウェイト:約40%)・レポート点(約60%)
学科目標への貢献
学科目標への貢献
(合計 100%)
社会的責任の自覚 10%
構造化・モデル化 30%
分析・評価・解 40%
現実への適用・実装 20%
対外的発信 %
継続的サイクル %