I 流体科学第二より続いて,流体諸現象を取り扱う方法を修得させる。
II 圧縮性流体,特殊流体,数値流体力学。
工学装置に見られる流れの多くは圧縮性の流れ、乱流、特殊流体の流れ、二相流である。まず圧縮性流れ、衝撃は、乱流、特殊流体、二相流の基礎およびその理論的取扱について学び、この理解を基礎式の差分方程式への変換とその計算の手続きによって得られる数理流体力学によって確認する。このとき偏微分方程式の数値解法の基礎を学ぶ。
1. 数値解法の基礎
2. 波動方程式の数値解法
3. 圧縮性流れの基礎方程式と数値解法
4. 衝撃波・圧縮波・膨張波
5. 非圧縮性流れの数値解法
6. 楕円型、放物型方程式の数値解法
7. 流れの数値解の例(乱流モデルの解、自由界面をもつ流れの解等)
矢部孝著、「CIP 法-原子から宇宙までを解くマルチスケール数値解法」(森北出版)を中心として行うが、他に「圧縮性流体力学」、「空気力学」、「衝撃波」、「数値解析」、「差分法」等の標題の参考書が多数あるのでそれぞれ参照されたい。
流体科学第一、第二を受講していることが望ましい。
提出レポート、学期末試験等の評価を総合して行う。
複雑な流体現象に対しコンピューターによる数値解析でいかにアプローチできるか、その有効性と限界、さらに限界を克服するためになされる努力を理解して欲しい。