食ビジネス創成論   Creation of Food Business

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担当教員
高井 陸雄  嘉多山 茂  阿良田 麻里子 
使用教室
金11-12(W934)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
36056
シラバス更新日
2015年3月24日
講義資料更新日
2015年4月5日
アクセス指標
学期
前期

講義概要

「食」をビジネス・文化として捉え、食料産業政策、食品安全、食文化など食ビジネスをめぐる動きを学ぶとともに、起業、ブランド化、新技術等の観点から、様々な事例について実際にビジネスに携わっている方、現場を熟知されている方から話題提供をいただき、検討・議論する。

講義の目的

「食」めぐる動向や関連ビジネスの事例を検討し、食ビジネスの実際について理解を深めるとともに、食の課題解決への貢献、食文化の側面からのアプローチも試みつつ、食ビジネス創成に必要なビジネスマインドを養成する

講義計画

第1回目(4月10日):ガイダンス
各回の講義の関連性及びスケジュールを説明するとともに、本科目の基礎となる食や食ビジネスをめぐる状況等について解説する。
【東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 特任教授 嘉多山 茂】

第2回目(4月17日):食文化と食ビジネス
食ビジネスを展開する上で極めて重要な要素となる食文化について、アジアのハラールを事例として紹介し、食文化に対する理解を深める。
【東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 特任助教 阿良田麻里子】

第3回目(4月24日):農業クラウドビジネスの現状と今後の展望
「豊かな食の未来へICTで貢献」するため、ICT活用を起点に農産物の生産・流通・地域・消費を結ぶクラウドサービスの戦略と展開方向を紹介する。
【富士通株式会社イノベーションビジネス推進本部 ソーシャルクラウドビジネス統括部シニアマネージャー 深谷 朋昭】

第4回目(5月1日):米の産地戦略
科学に基づく食味の見える化、育種、販売戦略、需要者との擦りあわせに基づく品質管理などの事例を紹介し、産地の取組みや顧客連携のあり方を検討する。
【東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 特任教授 嘉多山 茂】

第5回目(5月8日):グループワーク
第4回の講義をベースに米の産地戦略についてグループ討議を行う。
【東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 特任教授 嘉多山 茂】

第6回目(5月22日):食ビジネスを巡る状況
フードチェーン(生産-加工-流通-販売)の全体像と今後の展望について解説するとともに、六次産業化などの新しい施策や取組みについて紹介する。
【水産庁漁政課長(前農林水産省食料産業局産業連携課長) 新井ゆたか】

第7回目(5月29日):農産物・食品のマーケティング・ブランド化戦略
農産物や食品のマーケティング環境の変化を概説するとともに、事例を踏まえながらマーケティングやブランド化戦略について解説する。
【農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター 上席研究員 河野恵伸】

第8回目(6月5日):品種改良を基点とした食ビジネス参入
種苗事業の起業、機能性品種育成、地域の生産者との連携による農産物の生産・品質管理・販売への参入に至る戦略を紹介する。
【有限会社 植物育種研究所 代表取締役 岡本大作】

第9回目(6月12日):食品安全と食ビジネス
  食ビジネスの基本中の基本である食品安全政策の考え方やこれに基づくフードチェーンでの安全確保に向けた取組みについて検討し、議論する。
【東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 特任教授 嘉多山 茂】

第10回目(6月19日):産直・直売所ビジネスの動向と今後
近年、産直・直売所について、最近の動向や課題について解説するとともに、ビジネスシステム、販売戦略などの観点から考察する。
【株式会社 産直新聞社代表取締役 毛賀澤明宏】

第11回(6月26日):大規模量販店のからの農業参入
大規模量販店による農業参入の全体戦略上の位置づけと具体的な事業展開や今後の課題について紹介する。
【イトーヨーカドー青果部 セブンファーム開発担当 久留原 昌彦】

第12回目(7月3日):炊飯器ビジネスの現状と展開方向
  和食に欠かせないだけではなく、最近はアジアを中心に海外でも人気となっている炊飯器について、その進化の歴史や最近の製品開発の動き、海外を含めた消費者ニーズを紹介しつつ、今後の展望を考察する。
【三菱電機ホーム機器株式会社 営業部 販売推進課長 松村 眞介】

第13回目(7月10日):食の商品開発におけるブランドの役割
食の商品開発における商品企画、製品開発、ネーミング、マーケティング、知的財産などとの関わり、戦略的なブランド活用及び保護の視点から考察する。
【日本フードコーディネーター協会認定1級フードコーディネーター(食の商品開発)和泉守計】

第14回(7月17日)及び第15回(7月24日):総括及び受講生プレゼン

教科書・参考書等

教科書は使用しません。必要に応じて資料を配布します。

関連科目・履修の条件等

なし。

成績評価

出席・討論への参加状況40%、 課題レポート(発表を含む)60%

担当教員の一言

食や食ビジネスの現状や課題を理解し、東工大の知・成果活用の可能性や東工大の貢献を通じた新たな食ビジネスについて、皆さんとともに考えていきます。積極的に質問し、意見交換して、楽しい時間にしていきましょう。

連絡先(メール、電話番号)

イノベーションマネジメント研究「ぐるなび」食の未来創成寄附講座 嘉多山 茂
E-mail katayama.s.aa@m.titech.ac.jp
tel 03-3454-8980

オフィスアワー

月曜日、火曜日、木曜日、金曜日の13:00~18:00
ただし、急用で席を外す場合がありますので、事前に電話、メールでご連絡ください。

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