高分子材料の物性・機能と分子構造,固体構造,成型方法との関連について概観し,合目的な性能を有する高分子材料の設計のための基本的な考え方について解説する。特に,自然融合型の高分子材料の固体・表面構造とその機能との相関に注目し,高分子の固体構造形成および材料表面を反応場とする高分子反応など,最新のトピックスも取り入れて講義する。
高分子物質は、ある繰り返し単位が共有結合により鎖状に連なった巨大な分子であ
る。また、この巨大分子は、通常、単一の分子量を持つことはなく分子量に分布を持
っている。そのため、固体状態において高分子特有の様々な分子集合体構造(固体構
造)を形成する。分子を構成する繰り返し単位の化学構造(分子構造)や分子集合体
構造(固体構造)は、材料の物性・機能を制御する上で重要な構造因子として働いて
いる。本講義では、高分子材料の物性・機能と分子構造、固体構造、成型方法との関
連について概観し、合目的な性能を有する高分子材料の設計のための基本的な考え方
について解説する。
1.高分子の合成と分子構造
2.高分子の成型と固体構造
3.高分子の固体構造制御と高性能化
4.高分子の表面構造制御と高機能化
5.機能性高分子材料のトピックスと展望
担当教官の作成したオリジナル資料を使用する。
特になし
出席点および講義中での質疑応答により総合的に評価する。
高分子材料は様々な分野で使用され、現代社会の中で欠くことのできないものとな
っています。高分子材料の材料設計におけるこれまでの考え方と今後必要とされる考
え方を講義をつうじて充分理解してほしい。
講義手法
【講義の形式】 集中講義