機器・構造物を設計する際にはその健全性を保証するために,材料中の初期欠陥と使用中に発生するき裂を想定することが必要となる.また,運用中に損傷が検出された場合には破壊力学的手法により機器・構造物の健全性を改めて評価する必要がある.本講義では破壊力学の基礎を復習した後に実際に宇宙用機器と原子力発電所で行われている健全性評価の手法を紹介する.
機器・構造物を設計する際にはその健全性を保証するために,材料中の初期欠陥と使用中に発生するき裂を想定することが必要となる.また,運用中に損傷が検出された場合には破壊力学的手法により機器・構造物の健全性を改めて評価する必要がある.本講義では破壊力学の基礎を復習した後に実際に宇宙用機器と原子力発電所で行われている健全性評価の手法を紹介する.
1.線形破壊力学の復習(応力拡大係数,き裂先端塑性域)
2.線形破壊力学の復習(破壊靭性と破壊抵抗)
3.Dugdale model,J積分
4.破壊力学パラメータの使い分けと破壊評価線図
5.破壊事故事例と設計思想
6.時間依存形破壊(疲労き裂と応力腐食割れ)
7.実際の構造健全性評価の流れと非破壊検査
「破壊力学」 小林英男著(共立出版)
参考資料:「構造健全性評価ハンドブック」小林英男著(共立出版)
「破壊事故」小林英男著(共立出版)
固体力学基礎(材料力学),構造制御学(弾性学、塑性学),破壊制御学(破壊力学)の一部をすでに履修していることが望ましいが,履修の条件とはしない.各人の予習・復習の努力次第である.
レポート
ともに社会と技術の安全性を確保しよう.