無機化合物の反応性についての基礎的な考え方について概説する。無機反応の平衡論的考え方,速度論的考え方について述べる。
1980 年代に走査型トンネル顕微鏡が開発されて以来、原子レベルでの表面の解析が可能となり表面科学は劇的に進化した。
そのインパクトは触媒化学だけでなく界面科学や材料科学などの幅広い分野に影響を及ぼしている。
表面で起こっている化学反応への理解を深めることを目的として、原子レベルでの表面分析手法や表面での熱力学や速度論について概説する。
1.表面構造
2.表面分析手法について
STM, AFM, NSOM
3.化学吸着、物理吸着
4.表面での熱力学と速度論
ホウ素の化合物、ホウ素のクラスター、有機金属化合物
5.触媒反応
Haber-Bosh process, Fischer-Tropsch synthesis
参考書等
参考書:
Kurt W. Kolasinski Surface Science: Foundations of Catalysis and Nanoscience, John Wiley & Sons:
West Sussex, 2002.
小間篤、八木克道、塚田捷、青野正和編著、表面科学シリーズ1 表面科学入門、丸善(1994)
無機化学を履修していることが望ましい
期末試験の結果による。